ストレスやホルモンバランスなど、様々な要因があるものの、原因を特定しづらい自律神経失調症。
原因が分からないと症状の改善も難しく、「上手に付き合っていくしかない」と考える方が多い症状でもあります。
ここでは、そんな自律神経失調症とお別れするために必要な考え方を、Fさんの事例を通してご紹介します。
首に違和感があるな……と気になってはいたけれど、病院に行くほどではないと様子を見ていたところ、肩こり首こりが強くなり、次第にまぶたの重みやふらつき感など、不快な症状が増えてしまったFさん。こうしている間に自律神経失調症が進み、うつ病一歩手前と、病院で診断されてしまいました。
来院当初は声も小さく、今にも泣き出しそうな表情で顔色も優れない様子……。呼吸は浅く全身が緊張しており、また、Fさんの頸椎は、いわゆる「ストレートネック」と呼ばれる状態でした。これは頸椎に本来あるはずのカーブ(生理弯曲)が不足している状態を言います。ストレートネックになると、頭の重さが首・肩周りに過度な負担をかけてしまうため、コリや痛みを引き起こしてしまうのです。
また、こうした負担は頸椎と頸椎との隙間を狭めてしまうことに繋がりやすく、周辺を通っている血管や神経の圧迫などから、神経伝達に不具合が出ることもあります。Fさんはまさにこんな状態だったのです。
自律神経失調症の原因は、医学的にもハッキリ解っていません。しかし、当院では脳や腸の働きが大きく関係していると考えています。東葉コンディショニングの整体療法QPR法は、強く押したり揉んだりしない施術です。自律神経を始めとする様々な神経が集まっている頸椎や、全身のゆがみを整え、筋緊張を緩めるのに痛みを伴わないため、カラダはリラックスと安心感を得ることができます。
全身の緊張がほぐれ、カラダがリラックスすると、血流が良くなり呼吸が深くなります。
深い呼吸は横隔膜を大きく動かし、そのまわりに集まる自律神経を刺激するため、更に副交感神経の活性化を促し、睡眠や排泄に関わる働きが整ってくるのです。このように、カラダのバランスを整えることは骨格へのアプローチだけでなく、全身の活動サイクルを整えることに繋がります。
また、自律神経失調症を患っている方の多くは、交感神経のスイッチが入りっぱなしの状態です。そのため、副交感神経が働くようにスイッチを切り替える必要があります。日常生活で気を付けたいのは、「規則正しい生活」を送ることですが、自律神経失調症の方にはそれこそが難しいという場合もあります。
そこで、まずは深呼吸ができるようにするために、全身の緊張を取り、首を中心に背骨全体に生理弯曲を付けていくことをメインに考え、施術を進めました。
あおむけで骨盤を優しくゆらしながら、腰背部の筋肉の緊張をとっていきます。
腰背部から背中全体の筋肉の緊張が解消されると、生理弯曲や骨盤のゆがみも正常になり、背骨一つ一つの動きも改善されます。
胸郭のゆがみは、胸郭の上に乗る頸部から頭部のバランス不良を招いたり、肩甲骨や肩関節、腰部や股関節の動きを制限します。肋骨付近に手を触れて優しく揺らすことで胸椎(脊柱の一部)、胸骨、肋骨からなる胸部を整えます。
背骨は、体重の約10%といわれる頭の重さを支えています。成人の頭の重さは約6~8kg = ボーリング玉の16ポンド(7.2kg)です。その頭の重さを支えているのが、脊柱の生理弯曲と言われるS字カーブです。このS字カーブはバネの役割をし、衝撃を和らげたりバランスをとったりしています。
脊柱のS字カーブの中でも重要なのが、腰椎と仙骨が接する適度な角度がついている部分です。この角度によって、理論上体重の約3倍の重力が腰部に加わっても、吸収分散してくれるのです。このように、腰部の生理弯曲を本来の形にすることは、その上にある胸部や頚部を安定させることにつながります。
整体施術では、脊柱の生理弯曲の正常化を図るため、写真のように施術台に上半身の半分程度が乗るように、四つん這いの姿勢になってもらいます。四つん這いの姿勢をとることで、内臓から骨盤に掛かる圧迫を一時的に緩和することができ、骨盤周りの調整や生理弯曲の形成が行いやすくなります。
また、四つ這いの姿勢の状態のまま足首を回転させることで、下肢の緊張を緩和させることもできます。
あおむけで頸椎専用に当院が独自に開発した「センターラインピロー」を使って施術します。首に軽く触れて、ゆっくりと優しく揺らしていきます。こうすることで頸部周辺の筋肉の緊張を緩和し、頸椎の歪みを調整していきます。
ストレートネックの症状が強いFさんには、早期症状回復を図るため整体施術の他に「センターラインピロー」をご自宅で使用していただきました。センターラインピロ―は、首の後ろに当てて使う枕です。重力によって頭の重みで首に牽引をかけるため、無理なくじんわりと頸椎を伸ばし、自然にカーブを付けることが出来ます。
初めのうちは、センターラインピローを使用すると首に不快感や頭痛が出たり、使用時間も30分程度と短かったFさんですが、1年近く経つ頃にはむしろ「センターラインピローを使わないと、朝の目覚めがスッキリしていない!」という程まで頸椎の弯曲が回復していました。
また、整体施術に通ううちにカラダのバランスは整い、筋緊張や症状の緩和がされてきたものの、体調に波がありなかなか良い状態をキープすることが難しい日々が続きました。それでも3カ月経つ頃には、かなりカラダを動かせるようになったため、ご家族の協力を得ながらご自宅でケアができる、「家庭でできるボディセラピーゆらはんど」を受講していただくことになりました。
「ボディセラピーゆらはんど」を、Fさんご本人と、お母さまのお二人で受講し、それからは毎日お母さまに施術をしてもらう日が続きました。(後に、Fさんが元気になってからは、お母さまをはじめ、ご家族のボディケアをFさんが担当することになります。)
ご自身でのセルフストレッチと、お母様の協力を得ながらご自宅での「ゆらはんどセラピー」を続けて頂いたおかげで、来院時の整体施術の効果も出しやすくなり、背骨の生理弯曲や、カラダの基本バランスがしっかりするようになってきました。
また、胸郭の捻れが解消され、丸まった上体が起き背筋を伸ばせるようになると、肋骨内部の横隔膜や肺の動きが改善され、深呼吸が可能になり、体内に充分な酸素を取り込むことが出来るようになりました。
酸素不足が解消されたFさんは、筋肉の緊張緩和や疲労回復、集中力向上などカラダの不調だけでなく、精神的にも落ち着きを取り戻すことができました。
Fさんはお仕事柄、食事や栄養バランスがカラダにどう影響するかを深く理解されていたため、整体だけでなく食の面からもカラダを変えていけるように、尽力されていました。そのため、カラダの回復に対して、多方面からアプローチすることができたことも、非常に良かった点だと思います。
約1年かけて少しずつ回復したFさんは、今では月に1度のメンテナンス来院を欠かしません。また今では、一番つらかった時期に心身共に支えてくださったお母様やご家族に、カラダのケアをしてあげる側として日々「ボディセラピーゆらはんど」を活用されています。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
八千代市在住 Fさん 40歳 女性
約3年前からお世話になっています。私が東葉コンディショニングに行くきっかけになったのは、様々な症状に悩んでいたからです。
ふらつき・首の違和感・不安感(あせり感)・食欲不振・手に汗をかく・胸が重苦しい(息苦しい)・背中に鉄板が乗ったような身体のだるさを感じ、歩くのもやっとの状態でした。
整体を受けてから、1回1回通うたびに少しずつ身体に変化が出てきました。施術は、整体マクラ(センターラインピロー)をして、やさしく身体を揺らしていただくと安心感がありました。(整体マクラは約3年半使い続けています)。しかし、自宅に変えると筋肉痛のような身体のだるさや強い眠気が起こり、布団で身体を休める日々が続き、歪んだ身体が少しずつ正しい身体になっていく過程はなかなか慣れず普段の生活がしんどかったです。
でも担当の福嶋先生から「年単位の時間が必要になるけれど、必ず良くなるからね」というお言葉を信じ通院し続けました。
そして、自宅でも身体のケアが出来る「ゆらはんど」の存在を教えていただき、母と共に講習会に参加し、母から身体を揺らしてもらうようになってから身体の回復がより感じやすくなりました。
月日はかかりましたが、今の私の体は人生の中で一番良い状態です。
湯山先生から「顔の表情が良くなり、話す声も違うね」というお言葉をいただけ、自分は元気になることが出来たんだと自信がつきました。まだほんの少し身体の不調はありますが、自信をもって乗り越えられるようになりました。
現在は、月1度のメンテナンスに通い、身体と心を整えています。
今、元気になって思うことです。整体院(東葉コンディショニング)だけに頼ってはいけないということです。自分でも身体の管理
上記のことを意識することが、整体効果を高める秘訣ということに気づきました。
これからも末永くお世話になります。よろしくお願い致します。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。