ソフトボールのピッチャーが腰痛になりやすい原因とは?

【「野球選手の腰痛の原因と解消方法」について大学野球部監督に解説しています!

 

 

 

ソフトボールは野球と似たようなスポーツですが、大きな違いの1つに「ピッチャー」が挙げられます。

 

独特のフォームや投げ方をするソフトボールのピッチャーは、その独特さゆえに腰痛になりやすい傾向にあります。

 

下投げだから、肩や肘の方が痛めやすいのではないかと思われがちなピッチャーが腰痛になりやすいのは何故なのでしょうか。

 

今回は、ソフトボールのピッチャーに起こりやすい腰痛とその原因、改善ストレッチについてご紹介します。

 

 

【目次】

 

 

◆なぜソフトボールのピッチャーは腰痛になりやすいの?

ソフトボールでは、「ウィンドミル投法」という腕を風車のように回す投げ方が一般的とされています。

 

野球とは大きく異なり、片足を軸にして、大きく足を踏み出しながら下投げで投げるのが特徴的です。

 

この投げる時に必要になるのが、腰の回転です。

 

一見すると、肩を大きく回して投げているように見えますが、ボールを離すと同時に、腰の回転を用いて前足への素早い重心移動を行うことで、ボールに力が伝わり、スピードを出すことができます。

 

「肩が強い=ボールのスピードが速い」と思われがちですが、投球スピードを出すためには軸になる下肢の安定性と腰が回転する連動性が大切になります。これらが不足すると腰に必要以上の負荷がかかってしまい、腰痛を引き起こしてしまうのです。

 

 

◆股関節と胸郭の硬さが腰痛を引き起こす!?

ソフトボールの投球に必要とされる「腰の回転」をスムーズに行うために、大きく関わってくるのが「股関節」と「胸郭」です。では、どのように影響するのかを見てみましょう。

 

まずは、股関節です。

股関節は、足の付け根にある関節で、骨盤と大腿骨(太ももの骨)の繋ぎ目のことを指します。

 

 

周りには股関節をまたぐ筋肉がたくさんついているため、股関節が固いと骨盤と下肢の連動性が悪くなってしまいます。

 

股関節には、立ったり歩いたりするときに体重を支える、立った状態での腰の曲げ伸ばしやひねり動作の軸など、様々な役割があります。

 

股関節の動きが悪くなるとこうした役割を果たせなくなり、腰に負担をかけ腰痛を引き起こす場合があるのです。

 

腰痛と股関節の関係について詳しくはコチラをご覧ください↓

股関節の違和感は腰痛の前兆!?

 

 

次に胸郭です。

 

胸郭とは、肋骨と胸椎のことを指します。

 

肋骨は背骨に付いているため、身体をひねるときに胸郭の動きがなければ、背骨やその周りの筋肉に大きな負担をかけてしまいます。

 

また、胸郭は肩とも連動しているため、この動きが悪いと、腕を回すなどの動きで肩を痛める原因にもなります。

 

投球時の「腰を回す」という動作は、股関節・骨盤・胸郭が連動することですので、このうちいずれか1つでも動きが悪いと、ひねる動きが不得意な背骨やその周りにある筋肉に負担がかかり、腰痛を引き起こしてしまうのです。

 

 

◆腰痛改善にはストレッチが効果的!

「腰痛になるのは下半身が弱いから」と思いがちですが、ただ筋力トレーニングをして筋肉をつけることができても、柔軟性がなければ、結局また腰に負担をかけてしまいます。

 

もちろん、筋力トレーニングもある程度必要ですが、せっかくつけた筋肉が固くては意味がありません。

 

まずは、上記でも説明した股関節と胸郭の動きを出すための簡単ストレッチをご紹介します。

 

【股関節】

  • シムス位エクササイズ

 

骨盤調整をしながら、股関節の柔軟性をつけるストレッチです。骨盤と股関節を一緒に動かすため、連動性も生まれます。

 

ストレッチ前と後で上げた足の高さを比べてみてください。ストレッチ前より足が高く上がれば、効果的にできています。

 

効果の出方は個人差があります。一度のストレッチであまり変化が出なくても、量より質にこだわり、毎日継続して行いましょう。

 

 

  • 腰背部ツイストゆらし

 

股関節の動きを改善させるストレッチです。足を倒したときに骨盤と背骨も一緒に動くので、お尻や腰、背中の筋肉の緊張を和らげることができます。

 

先ほど紹介したシムス位エクササイズよりも動きが大きいため、身体の状態によっては痛みが出たり、増す場合があります。

必ず痛みのない範囲で行いましょう。

 

 

  • 足の重みで骨盤伸ばし

 

お尻から腰背部の筋肉の緊張を和らげ、股関節の歪みを矯正するストレッチです。

 

先にご紹介したの腰背部ツイストゆらしと似ていますが、こちらは足を倒したところでゆらすため、少しストレッチの強度が上がります。

 

ご紹介した順にストレッチすることをおすすめします。

 

 

【胸郭】

  • 体側ストレッチ

 

肋骨を引き上げるようにストレッチすることで、胸郭の動きが出てきます。

 

無理に上げ過ぎると、背中などを痛める恐れもありますので、身体の脇が伸びているのを感じながらやってみましょう。

 

  • 胸郭回旋ストレッチ

 

 

先ほどは縦の動きでしたが、今度は胸郭の横の動きを出すストレッチです。

 

姿勢が崩れているとストレッチ中も姿勢を保てない場合があるので、動画をしっかり見てから実践しましょう。

 

 

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◆まとめ

スポーツをしている人に多いのが「痛いけど休めない」というケースです。

 

痛みがあるときは安静にするのが腰痛改善の近道ですが、やむを得ず休みをとれない場合は、出来る限りの休息とストレッチで日常的に身体をケアしましょう。

 

また、身体を動かした後や入浴後は、筋肉の緊張が緩和するので、ストレッチ効果をより高めることができます。プレー前後のウォーミングアップ・クールダウン後のストレッチもおすすめします。

 

腰痛解消だけでなく、その後のパフォーマンス能力向上に向けて、日々の身体のケアに取り組んでいきましょう。

 

腰痛でお悩みの方は、ぜひ東葉コンディショニングへご相談ください。

 

 

Writer

小橋 悟

この執筆者の記事一覧

【資格】
・ 脳と身体の整体療法「QPR法上級認定」
・ ブレイン&ボディバランス研究所  会員
・ NPO法人日本心理カウンセラー協会 会員

子供の頃から母親のカラダの不調を見ていて、 施術家の道を志す。
現在は、月間約400回の施術をしながら、八千代院の院長を務めている。

ここまで磨き上げてきた施術技術・知識に加え、優しい人柄で、来院者さんからの信頼も厚い。

当社が開催するトップランナー整体実践塾やQPR法ベーシック講座、センターラインインソール資格取得セミナーなど、同業の治療家に対しての技術講師も担当している。

その功績を認められ書籍「腰痛解消!神の手を持つ12人 令和元年版」の1人に選ばれる。

   
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