腰痛を悪化させる?背骨がボキボキ鳴る原因とは

 

指や手首をポキポキならす方がいらっしゃいますが、同様に腰をボキボキ鳴らす方もいますよね?

 

腰をひねったり伸ばしたりして、「背骨をボキボキ鳴らすと気持ちが良い」という方もいますが、腰にとっては良いものではありません。

 

腰痛を悪化させることもあるボキボキの原因をご紹介します。

 

 

【目次】

 

 

◆腰を動かすと鳴る音の正体とは?

腰を動かした時に音がなる理由は色々ありますが、そのなかでも今回は「滑液包に気泡が発生して音が鳴る」「関節のゆるみによって音が鳴る」「腱の損傷から音が鳴」という点について説明していきます。

 

 

  • ①滑液包に気泡が発生して音が鳴る

なんとなく身体には良くないんじゃないか?と思いながらも、ついつい腰を鳴らすのが癖になっている人も多いのではないでしょうか?

 

この「ポキポキ」腰を鳴らすことは、「クラッキング」と呼ばれています。

 

この音が鳴る理由については、関節を包んでいる滑液包に気泡が発生して音が鳴るというものです。

 

この「クラッキング」は腰以外でも手首でよく起こることがあります。手首を動かして「ボキボキ」「コリコリ」鳴る方はこちらをどうぞ。

手首を動かすとボキボキ音がなる?!その正体とは……?

手首を動かすとボキボキ音が鳴る?!その音の正体とは……?

 

各関節は「滑液包」というものに包まれています。その中に滑液が入っており、その滑液に気泡が発生し、瞬間的な圧力によって消滅するときの音が、このポキポキ鳴る音だというのです。

 

よく「指を鳴らすと太くなるよ」と言われますが、これは長時間、あるいは繰り返し関節に無理な圧力をかけ続け、ポキポキ鳴らすことで損傷した組織が、さらに頑丈になろうと修復を重ねた結果です。

 

そのせいで関節運動に障害をきたしたり、太くなった部分が神経に触れてシビレが生じることもあるので、わざわざ鳴らすのは避けたいですね。

 

 

  • ②関節のゆるみによって音が鳴る

腰を動かした時に「コキコキ」、「ゴリゴリ」という音が鳴る理由として、関節のゆるみが原因というものがあります。

 

関節には動かすことのできる範囲(可動域)があるのですが、この可動域を無視して無理に曲げたり、伸ばしたりすると、それ以上動かないような制限がかかります。

 

しかし、関節がゆるくなっていると可動域を超えて動いてしまい、関節から音が鳴ってしまうのです。

 

 

 

 

③腱の損傷から音がなる

 

腰を動かした時に「ギシギシ」という音が鳴る場合、筋肉と骨をつなぐ腱に損傷が生じている可能性があります。

 

「ギシギシ」といった音は、関節に対して負担がかかっていることを表していて、正常な状態よりも関節の空間が狭くなっています。

 

関節が狭くなってしまい筋肉が固くなることによって、関節、腱が圧迫されてしまい、痛みが発生してしまうこともあります。

 

 

 

◆ボキボキ鳴らすと腰痛が悪化する!?

音が鳴ること自体は大きな問題にはならないことが多いように思えますが、鳴らすことを目的に無理をするあまり、関節を無理に動かしてしまい、筋肉や靭帯を痛める事があります。

 

ストレッチで音が鳴るまでカラダをひねったり、音を鳴らすことが癖になってしまうと、そのときは大丈夫でも後々腰痛を引き起こすリスクが高くなってしまいます。

 

「音を鳴らすと腰痛が楽になった気がする」という理由で、痛みがあるにも関わらず無理矢理鳴らす人もいますが、もちろん腰に良くありません。

 

あくまでも「気がする」だけであって、音を鳴らす行為は腰への更なる負担になります。

 

腰痛でも音を鳴らしている方は、症状が悪化していく一方で、腰痛が慢性化してしまう場合があります。

 

 

また、関節を無理に鳴らしたり、日常的にしていると関節を支えている靭帯や筋肉が無理に伸ばされ、関節を支える力が弱くなります。

 

弱くなった関節には、それを補おうとして骨の増殖(骨棘)、変形が起こります。

 

 

◆腰痛より厄介な「骨棘」とは?

骨棘とは、文字通り骨の棘(とげ)です。

 

ストレスがかかる状態が長かったり、支えが弱くなっていると、それを補うためにカルシウムが沈着したり、骨に棘状の変形が起こることで形成されます。

 

骨棘そのものは治りませんが、珍しいものではありませんし、痛みがなければ気にすることはないと思います。

 

しかし、骨棘によって炎症が起き、痛みや神経を刺激してしびれなどが出ている場合は、治療が必要になってきます。

 

腰が鳴ること自体はそれほど気にすることはありませんが、鳴らすことが日常になっている人や、無理やり鳴らす人は骨棘ができるリスクが高くなるため、痛みやしびれが出ている場合は、医療機関にかかることをおすすめします。

 

 

◆腰が鳴らないようにするためには

腰の椎間板や椎間関節のちょっとしたズレによって、関節の動きが悪くなっているところを動かすと、ボキボキ音が鳴るのだと考えられます。

 

いずれにしろ、関節のボキボキ音を出してしまうこと自体は別に問題ありません。しかし、関節の状態が本当によくなれば、腰を動かしてもポキポキ音はしなくなるものです。

 

背骨の歪みを整えるストレッチをしてみましょう。

https://toyoconditioning.com/stretch_02/

 

「痛くないから」「鳴らすとスッキリする」などの理由からボキボキ鳴らしていると、すぐに腰痛を引き起こすものではありませんが、確実に腰痛のリスクは高くなります。

 

ボキボキ鳴るのをどうにかしたいという方は、一度東葉コンディショニングにご相談ください。

 

整体院で教える正しい姿勢と腰痛解消法!

 

 

 

Writer

小橋 悟

【資格】
・ 脳と身体の整体療法「QPR法上級認定」
・ ブレイン&ボディバランス研究所  会員
・ NPO法人日本心理カウンセラー協会 会員

元陸上自衛隊の自衛官。入社以来、月に約400回の施術をコンスタントにしながら、八千代院の院長を務めている。
また、現場から得た豊富な経験を活かし、当社が開催するトップランナー整体実践塾やQPR法ベーシック講座、センターラインインソール資格取得セミナーでも、技術面の講義を担当するなどセミナーグループのグループ長として活躍。
書籍「神の手を持つ治療家紹介」シリーズに掲載予定。

   
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