膝の痛みで来院されている方から「少し歩く分には痛くないんだけど、買い物などで長時間歩くと膝が痛くなる」と、お悩みの声をよく耳にします。
同じように、歩きすぎによる膝の痛みでお悩みの方はいませんか?
ここでは、その歩きすぎによる膝の痛みの原因や、予防改善法、自己ストレッチなどをご紹介します。
ご自身の膝の痛みの原因を知り、予防改善に繋げていきましょう。
【目次】
◆歩きすぎによる膝痛の主な原因は歩き方にあった
歩きすぎによる膝の痛みの主な原因は、「間違えた立ち方や歩き方」にあります。
立っている時や歩く時に、身体を正しく使うように意識されている方は少ないと思います。
しかし、立っている時や歩く時に膝に負担が掛かる使い方をしていると、1日のほとんどの時間、膝に負担を掛けてしまうことになります。
まず、膝に負担を掛けないために立つときに意識すべきことは「重心を骨格上に乗せる」ことです。
画像のように、骨格上に重心を乗せることで、膝にかかる負担を抑えることができます。
しかし、重心が足の外側やつま先側、かかとなど偏った位置に乗ってしまうと、体重を支えようと下半身の筋肉が無駄に緊張してしまいます。
その結果、膝にも過度な負担が掛かり、その状態で長時間歩くと痛みが出てきてしまうのです。
◆正しい立ち方と歩き方で歩きすぎによる膝の痛みを予防
歩きすぎて膝が痛くなるのを阻止するためには、正しい重心バランスを維持することが必要です。
自身の膝の動きを確認し、具体的な正しい「立ち方」「歩き方」を確認しましょう。
- こんな膝の動き方をしていたら要注意!
正しい立ち方や歩き方の前に、膝の動きの確認方法を紹介します。
まず、立った状態で片足を前に出しましょう。その前に出した足の膝をゆっくりと曲げていきます。
写真1
この時、写真1のように膝がつま先の方向にまっすぐ曲がっていれば正常な状態です。
写真2
しかし、写真2のように、膝がつま先よりも内側に曲がってしまう方は要注意。
ニーイントゥーアウトと呼ばれる捻じれを生じ、正しい可動域で動かせていない状態です。
このニーイントゥーアウトのままだと、膝関節に負担をかけた状態で歩くことになるので、歩き続けると痛みが出てきてしまうのです。
また、ニーイントゥーアウトではなくても、膝を曲げた状態で左右に振り、痛みや違和感を覚える方は、膝が歪んでいる可能性があります。
膝がつま先よりも内に曲がってしまう、左右に膝を振ると膝が痛い方は、次に紹介する正しい立ち方や歩き方、後半で紹介するエクササイズを試してみましょう。
-
正しい立ち方
①立つときは「親指のつけ根」「小指のつけ根」「かかと」の 3点を意識して立ちます。
写真3 写真4
②3点を意識した状態で、壁に背中をつけてみます。
・壁に、「かかと」「ふくらはぎ」「お尻」「背中」「肩」「後頭部」が付いているか確認します。※写真3
・横から見た時に耳、肩、大転子、膝が一直線になるように立ちましょう。※写真4
正しい立ち方を意識して、膝への負担を軽減させましょう。
-
正しい歩き方
歩く時に意識すべきことは「つま先の方向にまっすぐ膝が曲がるようにする」ことが、ポイントになります。
膝がつま先の方向に、まっすぐ曲がるように歩くためには、足の親指と人差し指でしっかりと地面を蹴るように、意識して歩いてみましょう。
◆歩きすぎによる膝痛のその他の原因
次に、歩き方以外の膝痛の原因についてです。
歩き方以外の歩きすぎによる膝痛の原因として
・足のアーチの崩れ
・足首や股関節の可動制限
などが考えられます。
・足のアーチの崩れ
足の裏には、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチと3つのアーチがあります。
このアーチが一つでも崩れると、立っている時の重心バランスに偏りが出て、歩く時に足や膝を正しく動かせなくなってしまいます。
*足のアーチの崩れについてはこちらの記事へ。
・足首や股関節の可動制限
膝に痛みが出てくるからと言って、膝だけに痛みの原因があるとは限りません。
足首、膝、股関節は荷重関節と呼ばれる関節で、立っているだけで負担が掛かる関節になります。
そのため、荷重関節のどこかで可動制限を起こすと、他の関節でその動きをかばおうとしてしまい、その結果かばった関節に痛みが出てきてしまうことがあるのです。
足首や股関節に可動制限は、簡単な検査法で確認できるので試してみて下さい。
・足首の可動検査法
足を肩幅に広げ、かかとまでしっかりと地面につけたまま、しゃがんでみましょう。
しゃがむ際に、かかとが浮いてしまったり、尻もちをついてしまう、または脛の筋肉(前脛骨筋)が強く張ってしまう方は、足首の可動制限が掛かっている恐れがあります。
足首の可動制限を感じた方は、足首をよく回したり、ストレッチをするなど、意識的に動かすようにしましょう。
・股関節の可動検査法
仰向けに寝転がり、片足ずつ膝を抱え込むように曲げてみましょう。
その際に、足の付け根に違和感や痛みが出たり、膝を抱え込む際に足が外に開いてしまう方は、股関節に可動制限が掛かっている恐れがあります。
股関節の可動制限を感じた方は、下記のページで紹介しているエクササイズを試してみましょう。
◆一般的な膝痛の改善方法と整体院東葉コンディショニングの施術法
膝の痛みに対する一般的な改善法には、以下のようなものがあります。
・保存療法
リハビリテーションや装具療法などにより、膝の痛みを緩和させる改善法です。
・薬物療法
消炎鎮痛剤の内服や、湿布などの外用剤による改善法です。
・関節内注射
関節軟骨の保護や修復を目的とした、ヒアルロン酸の注射による改善法です。
・物理療法
電気や熱などを与えることにより、痛みを緩和させる方法です。
どの療法も、痛みが出ている膝関節を直接的に治療する対症療法です。
それに対して、整体院東葉コンディショニングでは、痛みが出ている膝の調整のみを行うのではなく、膝の痛みの根本的な原因である、足裏のアーチの歪みや下半身全体のバランス調整、骨盤の歪みの調整など、全身のバランスを整えたうえで、膝の調整を行います。
膝の負担を掛けてしまう原因を取り除くことにより、膝の痛みを緩和させるだけでなく、その後の再発予防に繋げることができるのです。
歩き過ぎによる膝の痛みに対する、詳しい整体療法はこちらをご覧ください!
◆歩きすぎによる膝痛を予防・改善する自己エクササイズ
歩きすぎによる膝痛を改善するには、下半身の各関節(荷重関節)の連動を正し、過度な負担を掛けないことが重要になります。
そこで、歩きすぎによる膝痛の原因となる下半身の歪みを整えることができる、整体院東葉コンディショニング独自のエクササイズを、いくつかご紹介します。
・足部アーチ調整エクササイズ
4つのエクササイズで足のアーチを調整し、下半身を正しく動かすための土台から整えましょう!
・下肢バランス調整エクササイズ
このエクササイズを継続して行うことで、下肢全体の歪みを改善させることができます。
◆まとめ
歩きすぎることで膝が痛くなってしまうと、ウォーキングや旅行などの趣味を楽しめなくなったり、買い物に出るのも億劫になるなど、日常生活にも支障をきたしてしまいます。
その膝の痛みの原因を明確にして、痛みに悩むことなく趣味を楽しんだり日常生活を送るためには、できるだけ膝に過度な負担を掛けないようにすることが大切です。
ぜひ、ご自身の健康にお役立てください。