腰痛を予防・改善させる椅子の座り方とは?

フローリング式の家が増えたこともあり、現代では床に直接座るあぐらや正座よりも椅子やソファに座る機会が多くなっています。

 

自宅での憩いの一時に限らず、職場や電車、車に乗ったりと、「座る」という行為は、日常において老若男女問わず必要不可欠なものです。

 

だからこそ、座り方によって腰痛の有無や度合いが左右されるのです。中でも多いのが、長時間椅子に座って腰痛を起こすケースです。

心当たりのある方もそうでない方も、座り方を見直して腰痛を予防・改善していきましょう。

 

 

【目次】

 


◆長時間椅子に座るとなぜ腰痛が起きるのか

長時間同じ姿勢でいることは難しいものです。座り始めは良い姿勢を意識していても、だんだんと姿勢が崩れてしまう、なんてことありませんか?

 

これは、座っている姿勢を常に筋肉で支えているからです。姿勢を保つだけでも想像以上の力を使っているため、疲れと同時に姿勢が崩れてしまうのです。

 

姿勢を変えることができる環境であれば、疲れたら立ち上がるなど、身体を動かすことができますが、デスクワークを始めとする座りながらの仕事では、つい作業に集中してしまい、気づいたら身体が痛くなっていた……なんてことも珍しくありません。

 

座った時の代表的な悪い姿勢が「猫背」です。

 

猫背が習慣化すると背中が丸まり、背中の筋肉が強張り柔軟性を失います。また、猫背は座った時に骨盤が後ろに倒れた状態ですが、こうした姿勢では、腰や背中への負担はさらに大きくなり、腰痛を引き起こします。

 

「猫背」と聞くと、背中に問題があると思いがちですが、むしろ背骨のバランスの崩れと考えても良いかもしれません。そのため、背骨で繋がっている腰椎や骨盤にも大きな影響を与えてしまうのです。

 


◆腰痛を予防・改善できる座り方とは?

正しく座るポイントは「骨盤を立てる」ということです。

 

姿勢が悪い人の多くは、椅子に浅く腰かけて背もたれに寄りかかっています。ただでさえ後ろに傾きやすい骨盤は、背中が丸まるとさらに後ろに引っ張られてしまうため、いくら楽とはいえ負担は大きくなってしまいますよね。

 

骨盤を立たせると、その上にある背骨のカーブが自然に保たれ、背中や腰に余計な負荷がかかりません。そのため、腰痛の予防にもなります

 

 

 

しかし、骨盤を立てた状態を維持するにしても、無駄な力が入ると疲れてしまうので、タオルやクッションをお尻の後ろに入れるなど、骨盤をサポートしてあげるのがおすすめです。

 

 

椅子は、膝が90度くらいになる高さが理想です。高さ調節できないものはお尻の下にタオルなどを入れて高さをつけたり、足の下に台などを入れて調整してみましょう。

 

 

慣れないうちは無駄に力が入って疲れてしまったり、筋肉痛のような腰痛が起きることもありますが、続けて意識することで少しずつ自然と良い姿勢が作れるようになりますので、焦らず身体に慣らしていきましょう。

 


◆椅子に座りながら出来る腰痛予防・改善ストレッチ

出かけ先やお仕事中など、席を立ちたくてもできない状況は少なからずあると思います。そこで、椅子に座りながらできる簡単腰痛予防・改善ストレッチをご紹介します。

 

お家でも出先でも、ちょっとした空き時間にこのストレッチをするだけで身体をケアすることができます。

 

<足組みゆらゆら骨盤矯正>

 

https://youtu.be/azsOYFtiVik

 

身体のバランスの土台になる骨盤を調整します。

腰をかけるところがあれば、いつでも簡単にできるストレッチです。足を組むクセがある方は特に意識的に行いましょう。

 

<骨盤コロコロストレッチ>

 

https://youtu.be/HLvjJFF5kZ0

 

肩の位置をできるだけ動かさないように、骨盤を前後に動かします。無理して動かすと痛みの原因にもなりますので、動かせる範囲で行いましょう。

 


◆床やソファでの座り方は?

ここまで、椅子の座り方についてご紹介してきましたが、床やソファでも座るときも注意が必要です。

 

まず、床に座るときはOKな座り方とNGな座り方があります。

 

<OK座り方>

・あぐら

・体育座り

 

これはどちらも骨盤を立てて座るようにしましょう。体育座りは、お尻の下にクッションを入れてあげると骨盤を立てやすくなります。

 

     

 

しかし、長時間座っていると疲れて背中が丸まってきてしまうので、立ったり姿勢を変えることも必要です。

 

<NGな座り方>

・女の子座り

・横座り

 

 

正座の姿勢から、お尻が床につくようにして両足を外側に投げ出す「女の子座り」は骨盤に大きな負担がかかります。また、正座の姿勢から身体の片側に足を出す「横座り」は骨盤や足がねじれてしまいます。どちらも骨盤が安定した状態でないため、腰痛を引き起こしやすい座り方です。

 

 

また、ソファに座るときは、背もたれにより掛かって座ることが多いのではないでしょうか。

 

脱力できるので自分にとっては楽かもしれませんが、繰り返し同じ姿勢や長時間その座り方をしていると、腰に大きな負担がかかるため腰痛が生じます。

 

ソファに座ると、どうしても寄りかかってしまう方は、クッションやタオルを使うことをオススメします。普通の椅子に座るときのように、お尻の下、もしくは骨盤の後ろに入れてあげましょう。

 

骨盤を立てたまま背もたれに寄りかかれば、腰への負担は軽減されます。要は、背筋を真直ぐな状態で寄りかかるということです。

 

しかし、背筋を伸ばして座ろうとしても長くは続きません。そもそも身体の構造上、太ももの大腿骨と骨盤を90度にした状態で座る為には腰回りにある大腰筋という筋肉の力が必要になります。自然と背筋を伸ばす良い姿勢で座れる角度は70度なのです。

 

座るときはお尻の後ろ半分にクッションやタオルを入れるなどして大腿骨が斜め下を向くように座ってみてください。この方が余分な筋肉を使わずに座ることができるので、腰への負担も軽減できます。

 

しかし、長時間座っているとクッションやタオルにお尻が沈み込んだり、ズレて骨盤が後ろに倒れてしまったりするので、同じ姿勢でい続けることは控えましょう。

 

また、「腰痛が無いから大丈夫」と続けるその何気ない日常の姿勢が、身体の歪みに繋がるケースが多くあります。こういった日頃の座っている姿勢や環境を変えたりすることで、腰痛や今後の身体の不調のリスクを減らすことができます。

 

腰痛に限らず、何故痛みが出ているか、このような状態になってしまったかのをその人の生活から探し出し、原因を見つけ出すことがとても重要です。

 


◆自分の姿勢を見直してみよう

いかがでしたか?普段何気なく行っている姿勢は腰痛と大きく関係してきます。

 

「楽だから」そんな軽い気持ちでしていた姿勢が腰痛を始めとする様々な不調を引き起こしてしまうのです。

 

大人になってからの姿勢も影響しますが、幼少期から悪い姿勢が癖付くと将来的に腰痛だけでなく、腰椎椎間板ヘルニアや狭窄症といった症状も引き起こしかねません。

 

椅子に座っているとき、自分はどのような姿勢か、お子さんを始め家族はどうか、姿勢を見直す1つのきっかけになればと思います。

 

今の姿勢の良し悪しを理解するだけでも、今後の腰痛発症のリスクは少なくなります。たかが姿勢と思わず、毎日の生活の質を上げて腰痛を予防・改善していきましょう。

Writer

小橋 悟

【資格】
・ 脳と身体の整体療法「QPR法上級認定」
・ ブレイン&ボディバランス研究所  会員
・ NPO法人日本心理カウンセラー協会 会員

元陸上自衛隊の自衛官。入社以来、月に約400回の施術をコンスタントにしながら、八千代院の院長を務めている。

また、現場から得た豊富な経験を活かし、当社が開催するトップランナー整体実践塾やQPR法ベーシック講座、センターラインインソール資格取得セミナーでも、技術面の講義を担当するなどセミナーグループのグループ長として活躍。

書籍「神の手を持つ治療家紹介」シリーズに掲載予定。

   
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