腰痛で病院へ行くとよく言われるのが、「腹筋と背筋を鍛えてください。」
そんなこと言われても……、と思ったことのある方も多いはず。
腰痛の主な原因として挙げられるのが、「筋力不足」と「血行不良」です。
腰回りの筋力が不足すると姿勢が悪くなり、腰部への負担が大きくなります。
また、運動不足による筋肉の凝り固まりは、血行を悪くします。
けれども、病院で「筋肉をつけろ」と言われたからと、いきなりトレーニングをすると、余計に痛めてしまう可能性もあるので注意が必要です。
腰痛予防・改善に効果的なトレーニング方法を実践して、腰痛に悩まされない体作りの方法をご紹介していきます
【目次】
◆腰痛改善に筋トレは正しいの?
腰痛持ちの方で、病院で言われたから、テレビで見たから、雑誌に載っていたからなど、きっかけは様々でも、腹筋を鍛えて腰回りの筋力不足を改善しよう!と思ったことがある方は、多いのではないでしょうか。
確かに、腰痛を改善するためにトレーニングを行うことは効果的ですが、トレーニングによって痛みがひどくなっては、元も子もありません。そこで、まずはなぜトレーニングが必要なのかを理解しましょう。
本来、人間の背骨には生理弯曲と呼ばれるS字状のカーブがあり、腰椎(腰部分)はカラダの前に向かって反るような形をしています。
このカーブした背骨を支えているのが「脊柱起立筋」です。そして、「大腰筋」が生理弯曲を作り、骨盤を正しい位置にキープし、「腹横筋」が腰回りをコルセットのように支えることで、姿勢を維持しています。
こうした姿勢維持のために必要な筋肉が衰えてしまうと、立つ・座るにはじまる全ての姿勢が崩れてしまいます。
姿勢が崩れ、バランスを保つことができないと、腰周りだけでなく、全身の筋肉に必要以上の負荷かけて、身体を支えなければなりません。本来ないはずの負担が筋肉にかかり続けると、筋肉は固くなり、骨格はゆがみ、「痛み」という症状が現れるのです。
そのため、筋力トレーニングを行うことで、身体をしっかりと支えられるようにすることが必要なのですね。
【筋肉の張りが腰痛の原因に?】
https://toyoconditioning.com/blog/youtsu-kinnikunohari/
◆腰痛解消に効果的な「ファンクショナルトレーニング」とは?
「運動不足の自覚はあるけれど、腰痛が悪化するのも怖いし……。」と、運動したくてもなかなか出来ない方も多いはず。
腰痛を抱えたまま、マシントレーニングなどで負荷をかけると、身体へのダメージが大きく、悪化させてしまう可能性も高くなります。
そこで、私たちがオススメするのは、「ファンクショナルトレーニング」という方法です。
ファンクショナルトレーニングとは、“カラダの機能を高めるためのトレーニング”です。
従来のマシントレーニングは、身体の筋肉を付けて身体を引き締めたり、筋力増加を目的に行っていきますが、ファンクショナルトレーニングは、身体の動きそのものに着目しています。
そのため、その方にとって必要な1つ1つの動作に近づけた動きを行いながら、その筋肉を付けていくことが可能なのです。
マシントレーニングは、負荷のかかる方向が決まっているため、前から引く、下から上げるといったように、一方からの負荷しかかかりません。
ですが、ファンクショナルトレーニングは、マシントレーニングのような枠がないので、全身を使って、さらにひねり動作を加え、3面的に動かすことが出来ます。
上半身・下半身の連動的な動きを3面動作で行う事によって、より日常生活・スポーツに近い動きへと繋げられるのです。
また、身体の軸となる体幹部(手や足を除いた胴体部分)を鍛えていくことで、姿勢が安定し、余計な力を使うことなく、動作を行えるようになります。これにより、身体をより楽に動かせ、腰への負担も減るのです。
◆ファンクショナルトレーニングのメリットとは
ファンクショナルトレーニングには、大きく3つのメリットがあります。
それぞれを見てみましょう。
1.姿勢、スタイルが良くなる、体の歪み改善
インナーマッスルというのは、「シックスパック」などと言われるような表面の筋肉より、更に深層部のところにあり、複数の筋肉から成っています。
インナーマッスルの中でも腹横筋は、コルセットの役割を果たしているので、内臓、背骨、骨盤の安定性を出してくれます。
背骨や骨盤が正しい位置へと整うことで、姿勢の改善へ繋がります。
カラダの軸となる部分が安定すれば、基礎体力アップや、脂肪燃焼のしやすい身体へと変化していくことが期待できます。
また、内臓が正しい位置へと引き上げれば、お腹の筋肉も引き締めやすくなり、気になるポッコリ下腹、腰痛解消にもなります。
◇まずはドローインでインナーマッスルを使ってみましょう!
2.動作の安定性や再現性の向上
ファンクショナルトレーニングでは、一つの動作を取り上げて反復し、練習していきます。
それぞれの動きには必要な筋肉が複数あり、どこか一つでも不足してしまうとそこを補うために他の筋肉が使われてしまい、間違った動作が生まれる原因となります。
例えば歩く、走るという動きで考えてみましょう。右腕を振ると、自然と左の腰が前に出され足がついてきます。
これは左右の手足が筋肉によりつながっているので、連動動作が生まれるからです。
この連動のタイミングが合っていれば、カラダに余計な負担をかけずに、スムーズな動きへと繋がります。
しかし、タイミングがちょっとでもずれてしまうと、歩く・走るといった動きであれば、余分にふくらはぎや腿の筋肉を使ってしまい、無駄にエネルギーを使う効率の悪い動きになるのです。
◇体の連動性を高めるために、気軽に行える“バードドッグ”
バードドッグとは、手足を同時に動かすことで、身体を使うタイミングを合わせることを目的とした運動です。
軸である背骨がぶれないように手と足を同時に動かし、それぞれの力をタイミングよく均等に使えるようにすることで、無駄な力を使わずに効率よく動けるカラダの使い方を可能にしていきます。
不安定な状態で手足を動かすことで、マシントレーニングには難しい細部の筋肉を鍛えることができます。
また、バランス感覚を養う事で転倒防止、けが予防にもつながります。
手と足の動きにばかり意識が向きがちですが、背骨を軸にして肩甲骨、腰周りを動かす事によって柔軟性が出るので、肩こり・腰痛の緩和にも効果的です。
呼吸と動きを意識しながら、ゆっくり大きく動かすことで、更に効果が高まります。
まずは、連動性を高めるための基本動作として、このバードドッグから始めてみましょう!
3.ケガの予防
身体の軸が安定することで、余計な動きが減り、カラダへの負担が減少します。
必要のない部分に、負荷をかけることがなくなるため、腰への負担も減り、腰痛の改善にもつながります。
また、ファンクショナルトレーニングでは、あえて不安定な姿勢で身体を動かし、バランスを取ろうとする状態を作ります。
バランスを取ろうとすることで、自然と細かい筋肉にも力が入るので、腹筋や背筋など、マシントレーニングでは難しい部分を鍛えられる事や、その姿勢を保つのに必要な筋肉を自然とトレーニングできます。
また、バランス力向上や運動機能を高めていくことで、細かい部分の神経へ働きをかけられるので、アクシデント時の動きに対応できる体を作ることができることから、転倒などのケガのリスクも減ってきます。
◆まとめ
ファンクショナルトレーニングは、自重・重力などを利用しながら行えるところが特徴でもあります。
安全性も高く、どの年代の方にも気軽に行えるトレーニングです。
痛みがなく、より楽に動けるカラダづくりのために、ファンクショナルトレーニングはこれからの時代、ますます必要となってきます。
でも、腰痛があってトレーニングに不安がある!という方もいらっしゃると思います。
そこでおススメなのが、フィットネスジムスタジオ「Toyo Fit」と整体院「東葉コンディショニング」です。
両店舗は併設しているので、腰痛ケアもトレーニングもお客様の状況を見ながら、同時に行っていくことができます。
体のバランスを整えて腰痛を解消しながら、さらにトレーニングで柔軟性や筋力アップさせていくことができるのです。
また、トレーニングをする際には、プロテインも摂取することをお勧めします。
タンパク質を補給することで、腰痛の改善にもつながります。