スポーツ選手の腰椎分離症や腰椎すべり症は、分離した骨や不安定になった椎体が元の状態に戻ることはないため、症状が慢性化し不安を抱えている方も多いと思います。
今回は、腰椎分離症・腰椎すべり症についての説明と整体院東葉コンディショニングでの施術の考え方、改善例、自分でできるケア方法などをご紹介します。
【目次】
◆背骨の構造について
腰椎分離症・腰椎すべり症の症状改善のためには、まず背骨の構造について知る必要があります。背骨は、椎骨と呼ばれる頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個の計24個の骨が積み重なって出来ています。
椎骨の前側の部分を椎体と言い、椎体と椎体の間には椎間板というクッションがあります。
更に、背骨には生理弯曲(頸椎が前弯、胸椎が後弯、腰椎が前弯)があり、この生理弯曲が重力から効率よく身体を支え、動作時にかかる全身への衝撃を吸収分散してくれています。
この背骨の中で一番負担がかかりやすいのが腰椎の4番・5番になります。
腰椎4番・5番は、ちょうど腰が前に弯曲しているところと、骨盤(仙骨)が後ろに弯曲する境目にあたり、まっすぐに立っていても約30度前下方に傾いています。そのため、腰椎4番・5番には絶えず、前方にすべり落ちるような力がかかっているのです。
野球の投げる動作や打つ動作、サッカーの蹴る動作などで、背骨のバランスが崩れると、腰椎4番・5番には、より大きな負担が掛かってしまいます。
◆腰椎分離症・腰椎すべり症とは?
腰椎分離すべり症は、腰椎分離症が進行し椎体自体が不安定になり、椎体が椎弓を残して前方に滑ってしまった状態を言います。
成長期に腰部を繰り返し伸ばしたり、ひねったりの動作が多いスポーツをしている方に多く発症します。
一般の人で5%程度、スポーツ選手では30~40%の人が分離症と言われており、特に同一方向に身体を使う野球やサッカー選手は注意が必要です。
この腰椎すべり症には、もう一つ年配の方がなる「腰椎変性すべり症」というものがあります。
「腰椎分離すべり症」が椎体と椎弓が離れて滑ってしまうのに対し、「変性すべり症」は椎体と椎弓が分離していないのに、椎骨を支持している靭帯、椎間板、椎間関節などに緩みが生じ、椎骨を支えきれなくなって滑ってしまう状態です。
整形外科に行くと、お医者さんに「腰椎分離症・腰椎すべり症は治らない」と言われたという方が多くいます。お医者さんのこの発言の裏には、腰椎分離症・腰椎すべり症は、分離してしまった骨がくっついて元の状態に戻ることはないという意味が含まれています。
そうして一般的には、痛み止めや湿布、ブロック注射などの保存療法が選択されることが多くなるのですが、結局は痛みが強く我慢ができなくなり、色々な治療院・整体院を探し続けるといったことが起こっています。
東葉コンディショニングの腰椎分離症・腰椎すべり症への整体施術は、こちらをご覧ください。
◆腰椎分離症・腰椎すべり症の症状
- 《腰痛》
慢性腰痛になり、腰の周囲に鈍痛が生じます。長時間にわたる同じ動作の繰り返しや、高負荷の練習をすると、痛みがひどくなります。 - 《下肢の痛み、しびれ》
腰椎すべり症が起こると、椎骨が滑ることで、脊柱管(神経の通り道)が狭くなり神経を圧迫して、腰痛や下肢痛、しびれが生じます。この部分は腰椎から下肢に向かう坐骨神経が出ているため、お尻、太もも、膝の後ろ、ふくらはぎなど、坐骨神経に沿って痛みやしびれが起こります。 - 《間欠性跛行》
椎体の後方には神経の通っている脊柱管があります。椎体の滑りが大きくなると、脊柱管が狭窄され、神経を圧迫することがあります。すると、脊柱管狭窄症の症状の特徴である間欠性跛行が起こります。 - 間欠性跛行は、ある程度の距離を歩くと脚が動かなくなり、座って休んでいると、また歩けるようになる症状です。立っていると脊椎のずれが大きくなって神経が圧迫されますが、座ると圧迫が緩むため、また歩けるようになるのです。
- また、間欠性跛行に伴って「会陰部の不快感、膀胱障害、直腸障害」などが現れることもあります。
- 《脊柱の変形》
腰椎にはもともと生理的な前弯がありますが、腰椎すべり症になると椎骨が前方にすべるため、反りが強くなり脊柱が変形してしまうこともあります。
◆腰椎分離症・腰椎すべり症の一般的な治療法について
保存的療法
①筋肉の柔軟性・筋力の向上
ストレッチや筋力強化トレーニングを行い、腰部周囲の筋肉のバランスを整えます。
②装具療法
局所の安静を保てるように、コルセットなどの装具を着用します。
急性に生じた腰痛症の場合には、軟らかい簡易なもので十分です。
しかし、何ヶ月にもわたる長期間の着用は、逆に腰の周囲の筋肉に萎縮をもたらすため避ける必要があります。
③内服・外用薬治療
鎮痛を目的に非ステロイド系抗炎症薬や、痛みによって緊張した筋肉を弛緩させるために筋弛緩薬を使用します。
また、湿布や外用薬も使用します。
④物理療法
温熱療法等では、局所の血液の循環を改善し、筋痙攣の緩和、痛みを誘発する代謝物の除去などの効果があると考えられています。
⑤神経ブロック
トリガーポイントに、局所麻酔薬や抗炎症薬を使用する事によって、痛みを治療する方法です。交感神経系の異常な興奮を抑え、局所の血行改善、発痛物質の抑制で、痛みが緩和すると言われています。
手術療法
大きく2つの方法があります。
①除圧術
骨がずれて神経を圧迫している部分を削って圧力を取りのぞく手術です。
脊椎の不安定性がそれほど強くなく、滑っている部分の骨の動きが小さい場合には、除圧だけを行います。
すべり症の治療では、椎間関節が重要なので、それを壊さないように、神経を圧迫している部分だけを削ります。
②固定術
椎骨が不安定になった腰椎すべり症の場合には、除圧だけではなく脊椎の固定が必要になります。
骨を削り、神経の周りを十分に広げて、椎体と椎体の間に骨を移植するだけではなく、チタン製の金具などで骨と骨の間を固定します。
◆整体院 東葉コンディショニングにおける腰椎分離症・腰椎すべり症の施術の考え方・方針
整体院東葉コンディショニングには、年間2万人以上の体に不調を抱えた方が来院されていますが、そのうちの8割は、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎分離症・腰椎すべり症を含む腰痛でお困りの方です。
そして当院では、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎分離症・腰椎すべり症だから休みなさいというものではなく、選手が目標とする大会や試合でパフォーマンスを発揮できるように、選手と意見交換しながら計画的に施術を進めていきます。
私たちは、腰椎分離症・腰椎すべり症の方への施術では、
1.生理弯曲をつけて重力の負荷を減らす
2.背骨と仙腸関節にゆとりをつけ可動を改善する
3.腰部を中心に深層筋を緩める
4.下肢のアライメントを整える
5.股関節と腰部・胸郭の運動連鎖改善
を、基本として施術を行っていきます。
◆腰椎・分離すべり症の痛みから解放された高校球児の症例
腰椎分離症と診断され「もう野球を続けることは難しいかもしれない。」そう思っていたAさんでしたが、チームメイトの中に腰椎分離症で整体院に通院し、痛みなく野球ができるようになったという方がいたのです。
「なぜ腰椎分離症になってしまったのか?」「どのように腰椎分離症に対する整体施術を進めていくのか?」という説明を受けられると聞き、Aさんは東葉コンディショニングに来院されました。
カラダの状態を見てみると、腰背部、股関節、下肢に至るまで、筋肉も関節の動きもガチガチに硬くなっています。不安からか顔の表情もいまいち冴えません。
野球部の休みの日に集中して整体施術を行い、さらに日頃の姿勢やカラダの使い方のクセを改善したり、自宅でも毎日エクササイズに励んでもらいました。
1ヶ月後には、通常の練習メニューに復帰、少々腰痛が出ることもありましたが、週イチで通院してもらいながら調整していきました。そして2ヵ月後には、野球をしていて痛みが出ることはなくなったので、疲労がたまらないように定期的メンテナンスに切り替えました。
来院当初、手術も考え野球を諦めかけていたAさんですが、その後も順調に野球ができ、2年生の秋の大会では見事にレギュラーを獲得することが出来たのです。そして、3年生の夏の大会でもレギュラーとして活躍し、高校野球を悔いなく終えることができたのでした。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
◆腰椎分離症・腰椎すべり症に効くストレッチや自宅でできることはあるの?
腰椎分離症・腰椎すべり症になってしまったら、病院でリハビリをするしかないと思っていませんか?
先に述べたように、腰椎分離症・腰椎すべり症の痛みやシビレには、カラダの歪みや筋肉の過緊張が作用している場合が多いため、当院では来院された方の状態に合わせて、日常生活での注意点やご自宅でできるセルフストレッチを指導しています。
【整体】腰椎変性すべり症の原因の反り腰を改善して腰痛を楽にする!
※実施においては無理をせず個人の責任の元に行ってください。万一不利益が生じたとしても当方では責任を負いかねます。
腰椎分離症、腰椎すべり症に対する東葉コンディショニングの施術の考え方、エクササイズ、症状や原因などについてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
なかなか症状が改善しないと不安が募ります。
一人でお悩みにならずに、施術実績が多い当院にぜひ一度ご相談していただければと思います。
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