皆さんは「外反母趾」をご存知でしょうか?聞いたことはあるものの、症状や原因については、よくわからないという方が多いのではないでしょうか。
外反母趾は見た目に美しくないだけでなく、放っておくと強い痛みを引き起こしたり、悪化すると痛みで歩けなくなる、体のバランスを悪くするため腰痛や膝痛など、他の部位に痛みを引き起こす場合もあります。
「ヒールを履くから外反母趾になる」と思っている方が多いですが、原因はそれだけではありません。
そこで、今回は外反母趾の意外な原因と、対策についてご紹介します。
【目次】
◆外反母趾の意外な原因
外反母趾とは、親指が小指側に15度以上曲がってしまうものをいいます。
外反母趾はヒールをよく履く女性に多く見られる症状なのですが、根本的な原因は「足アーチの崩れ」や「足の骨格の歪み」なので、ヒールを履かない方や男性でも外反母趾になることがあります。
足アーチには、「横アーチ」「外側縦アーチ」「内側横アーチ」の3つがあります。
それぞれが形成されていることで、足本来の機能である「安定性・運動性・吸収性」が発揮されます。
そのため、足アーチが崩れてしまうと足が正しく機能しなくなってしまうのです。
その結果、足に負担をかけることになり外反母趾を起こしてしまうのです。
◆なぜヒールは外反母趾になりなりやすいの?
外反母趾になる原因の1つとして、高いヒールの靴を履くことが挙げられます。体重が前足部にかかるため、指の関節に過度に圧力がかかってしまうのです。
その状態で歩くと、指を曲げる筋肉が使えなくなり、足の横幅が広がってしまいます。こうした状態の足を「開張足」といいます。
足の横幅が広がると、親指を曲げたり伸ばしたりする筋肉が、弓の弦のように引っ張られてしまうため、親指が内側に曲がり、捻れも発生し外反母趾になってしまうのです。
あなたの足の指は、どこまで指が曲がりますか?
足でジャンケンのグーをするように曲げられない方は、指を曲げる筋肉が弱ってしまっている可能性があります。
もちろん、外反母趾であっても足でグーを作ることは可能です。
しかし、外反母趾の方はほとんどが開帳足であり、足裏のアーチに崩れや歪みがあるため、地面を蹴り出す力が弱くなっている場合が多いのです。
このように、足部のアーチが崩れ、力が弱まった状態で歩行すると、内側に曲がって捻じれた指の動きは、ますますひどくなってしまいます。
そのため、親指が本来曲がるべき方向に曲がらず、関節が地面に当たることで、痛みが発生するのです。
◆外反母趾セルフチェック法
それではここで、誰でも簡単にできる、外反母趾のチェック法をご紹介します。
自分の足の状態を確認しましょう。
1.靴底のすり減り方に、左右差がある
靴の内側・外側のどちらかが激しくすり減ってはいませんか?左右差があるのは、体が歪んで重心が偏っているか、歩き方に問題があります。
足のアーチが崩れている場合は、靴を見るとどちらに偏っているのかがはっきり分かります。
2.片足立ちが不安定
片足立ちを1分以上できない方は、足のアーチが崩れ、足の力を発揮できていない可能性があります。
また、筋力不足や、バランス感覚の衰えの可能性もあります。
3.足裏にタコや魚の目がある
足に合わない靴を履いていたり、足に変形や骨格の歪みが生じているサインです。
いずれも当てはまらないという人でも、油断は禁物です。
◆一般的な治療法
外反母趾の治療はシップや痛み止めを使い、まずは炎症を抑えます。
そして、医療用インソールを用いて足アーチを支えます。初期症状であれば、足に合った靴とインソールを使うだけで、足の変形を食い止めることが出来ます。
ただし、インソールでアーチが元に戻るわけではないので、基本的にずっと使い続けることになります。
足が大きく変形したり、歩行に困難をきたすなど、重症化した場合は手術を検討します。
◆外反母趾に対する東葉コンディショニングの考え方
足の不調を引き起こす原因には、偏平足や外反母趾など多くの症状があります。
しかし、どの症状にも共通するのが「足のアーチの崩れ」です。
東葉コンディショニングでは、足部の痛みや不具合を解消していく手順として、最初に足のアーチを正しい位置に戻していきます。
足のアーチを作るためには、「立方骨」という骨を中心に調整します。
足の中心近くにある立方骨が下方向に落ちてしまうと、足のアーチは崩れてしまいます。
そのため、立方骨を挙上させ、その隣にある骨(楔状骨)のねじれを解消させることで、足のアーチを正しい位置に戻し、連結を改善することができるのです。
足のアーチや連結が整うことによって下腿全体のバランスも改善され、足の不調だけでなく、膝痛や股関節痛、腰痛の解消や予防につながるのです。
東葉コンディショニングでは、足のアーチの要となる立方骨を下から支え、重心を安定させ、足部の機能を最大限に引き出すインソールも販売しています。
足の不調や膝痛・股関節痛、腰痛などで悩んでいる方のお役に立てればと思います。
◆外反母趾の施術例
それでは外反母趾の方への施術の一例を見てみましょう。
脊柱可動調整
うつ伏せに寝てもらい、背骨の曲がり具合や歪みを確認します。
首から腰まで縦に連なった背骨一つ一つの緊張や、圧迫で動きが悪くなっている箇所を確認し調整を行います。背骨の歪みが取れ、姿勢を保持することが出来るようになります。
シムスゆらスト(骨盤調整)
うつぶせで脚を開いた状態にし、骨盤をゆっくり揺らしていきます。左右同じようにおこなうことで、骨盤のゆがみが整えられていきます。
この手法で、骨盤のゆがみを整え背骨の動きを改善骨全体のバランスを整えていきます。
足部調整
うつぶせで足部の調整を行い、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの3つを形成します。
足部に正しいアーチを作ることで身体を支える安定力、衝撃吸収力、運動能力を機能させることが出来るようになります。
下肢アライメント調整
横向き寝の状態で施術をし、脚のねじれを改善させていきます。
下肢アライメントとは、股関節、ひざ、足首、足までの配列のことです。カラダの土台になる下肢がゆがむと、歩行時や立位時に重心バランスをうまく安定させることができなくなります。
下肢アライメントを整えることで、その上部ある骨盤、胸郭、背骨などが安定し、カラダ全体のバランスを向上させます。
◆外反母趾で来院された方の症例
ウォーキング中の外反母趾の痛みを何とかしたい 30代女性 習志野市 Fさん
Fさんは、自宅でWEBサイト製作の仕事をしているのですが、日頃の運動不足解消のために、毎日1時間のウォーキングを日課にしていました。
ウォーキングをはじめた頃から、親指の付け根が靴に当たって赤くなっているのは感じていましたが、靴が合わないからだと思い、いろんな靴を試しては買い替えるということを続けていました。
ある日、いつも通りウォーキングをしていると、歩く度に両足の親指に痛みが出たのです。
病院に行くと外反母趾と診断され、足底板をつくることになりました。
ところが、足底板を入れた生活を続けて1カ月ほど経った頃に、今度は靴を履いていない家の中でも、痛みが出るようになってしまったのです。
困ったFさんは、毎日のウォーキングコースの通り道にあって、以前から気になっていた整体院東葉コンディショニングに行くことにしました。
Fさんの足の親指の曲がりは、15度程度。外反母趾の初期段階のものでした。
そこで、足のアーチを整え足底版ではなく、東葉コンディショニングオリジナルのセンターラインインソールを履いてもらい、足のアーチを本来の正しい状態に保ってもらうようにしました。
最初の頃は、足が矯正されるような違和感がありましたが、一週間もするとそれはなくなりました。また、脚の曲がりも真っ直ぐになり、痛みもなくなったのです。
以前はよくウォーキングをした後の足の疲れが気になっていましたが、今では疲れ知らずで、今まで以上にウォーキングを楽しめるようになったと喜ばれています。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
◆外反母趾の予防・改善ストレッチ
外反母趾の予防・改善に役立つ、ご自宅でもできるストレッチをご紹介します。
<正しい立ち方>
<足のアーチ調整>
・かかと捻じりエクササイズ
・立方骨持ち上げエクササイズ
・楔状骨内方化エクササイズ
・指趾伸展ストレッチ
この4つのエクササイズで、自分で足のアーチ調整をして、予防・改善に役立ててください。
~注意点~
*痛みのない範囲で!
痛いことはなるべくしない方が、早い症状回復が見込めます。普段から痛い姿勢や動作は避けるようにしましょう。我慢してやる必要はありません。
*適度な回数で!
たくさんやればやるほど、良くなる訳ではありません。1回やって、次に行うまでは30分以上あけ、1日数回に分けてやる方が効果的です。
既に外反母趾と診断されている方、似たような症状が出ていて予防・改善したいという方は、お気軽に整体院東葉コンディショニングまでご相談ください。