【ギックリ腰の方必見】整体院が考える原因と対策を紹介!

今や日本人の90%が一度は経験していると言われる「腰痛」ですが、腰痛と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?

 

「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「脊椎分離症」etc.……。

腰痛にもいろいろと種類がありますが、何といってもよく知られているのは「ギックリ腰」ではないでしょうか。

 

「よくギックリ腰になる……」

「ギックリ腰になってからずっと腰が痛い……」

「最近腰が急に痛くなってきたけど、もしかしてギックリ腰?」

など、ギックリ腰やそれに伴う腰痛でお悩みの方は、是非お読みください。

 

 

 

【目次】

 

 

 

◆そもそもギックリ腰って?

顔を洗おうと中腰になったり、重い物を持ち上げようとしたり、高いところの物を取ろうとしたりなど、何かの拍子に突然激しい腰痛に襲われ、動けなくなる症状のことをギックリ腰といいます。

 

別名「魔女の一撃」とも呼ばれ、突発的に激しい痛みが起こることが特徴です。

 

「ギックリ腰」とは、あくまでも症状を指す言葉であり、診断に用いる名称ではありません。背骨一つ一つを繋いで支えている「椎間関節」の捻挫によって起こる症状であり、整形外科的には腰椎捻挫、あるいは椎間関節捻挫と診断されます。

 

 

 

◆本当にただのギックリ腰?

「ギックリ腰なんて何日か休めばすぐに治る」なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、素人判断は危険です。

 

確かに、単純なギックリ腰(腰椎捻挫)であれば、2~3日ほど安静にしていれば症状が落ち着いてくるケースがあります。しかし、腰椎捻挫以外でも、似たような症状が出ることがあるのです。

 

ギックリ腰は、先に述べたように、「何かの拍子に突然腰に激痛が走り、動けなくなる」という症状のことを指します。

 

そのため、冒頭で述べたような「椎間板ヘルニア」や「脊椎分離症」、また、自身の体の重さに耐えきれずに背骨が潰れてしまう「脊柱圧迫骨折」などが、何かの拍子に急激に発生したときにも、ギックリ腰に似たような症状が現れるのです。

 

そのような場合は、腰痛だけでなくシビレなどの神経症状が現れたりすることもあり、安静にしているだけではなかなか良くなりません。

 

急激に激しい腰痛に襲われた時は、足にシビレが無いか、感覚が正常であるか、足を動かせるかなどをチェックし、異常がある時はすぐに病院で検査を受けることをオススメします。

 

 

 

◆ギックリ腰の原因ってなに?

では、ギックリ腰の原因とはなんでしょうか。

 

ギックリ腰になる原因は様々ですが、以下のようなものがほとんどです。

 

1.疲労が蓄積している。

2.背骨の生理湾曲が崩れている。

3.下肢のアライメントが崩れている。

4.足部のアーチが失われている。

 

【1.疲労が蓄積している】

普段から力仕事が多い、立ちっぱなしや座りっぱなしでいる時間が長い、など、慢性的に腰に負担のかかる生活をしていると、蓄積した疲労に耐えきれなくなり、ある日突然ギックリ腰になってしまう。このようなケースが多くを占めています。

 

このような生活をしている方は、やはり普段から腰に負担のかからないような動作や良い姿勢を心掛ける、疲労を溜めすぎないように、お風呂にしっかり浸かる、睡眠を充分にとるようにするなど、日頃の生活の見直しが大切です。

 

「腰が突っ張ったような違和感がある」

「寝返りを打つときに腰に痛みを感じる」

「長時間座ったままでいると腰が痛くなってくる」

「普段しない動作や姿勢をして腰に負担がかかってしまった」

 

こうした不調は、疲労から来るギックリ腰の代表的な前兆症状です。筋肉のバランスが崩れ、炎症を起こしかけている、あるいは軽く起こしている状態である可能性が高いので、少しでも違和感があったら安静にしておくことがオススメです。

 

また、食事の内容もとても大切です。

実は、内臓の疲労が腰痛に関わっているということもあるのです。

 

疲労によって内臓が弱り硬くなると、周辺の筋肉も衰えて硬くなってしまいます。本来内臓を助けて支えているまわりの筋肉が硬くなることで、筋肉でカバーしていた圧力が腰への負担となります。

 

すると、腰部の筋肉が圧迫されて血流が悪くなり、ギックリ腰などの腰痛に繋がるのです。

 

内臓の疲れを蓄積させないためにも、暴飲暴食をしない、体を冷やす食べ物や飲み物を摂取しすぎない、アルコールを控えるなど、食生活にも気をつけましょう。

 

 

【2.背骨の生理弯曲が崩れている】

背骨は、頭側から順に7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎と、仙骨、尾骨から成り立っています。

 

背骨は、後ろから見ると真っ直ぐになっていますが、横から見てみると、頸椎と腰椎は体の前方に、胸椎・仙骨・尾骨では体の後方に、それぞれ凸のゆるやかなカーブを描いています。

 

 

これを生理弯曲といいます。二足歩行の人間の身体をバランスよく支え、日常生活に適した姿勢を保つために役立っています。

 

しかし、日常生活でこの背骨に負荷のかかるような姿勢(前傾姿勢、中腰姿勢、猫背など)を続けていたり、体をねじるような作業や動作を繰り返すことによって、この生理弯曲が崩れたり歪んだりします。

 

すると、背骨で身体を支えることができず、腰や背中の筋肉などを必要以上に使うことになり、負担が大きくなります。

 

特にギックリ腰で来院される方は、本来腰椎には前方にあるはずの凸状カーブが、猫背状に丸く、後方に近づいているという方がほとんどです。

 

 

【3.下肢のアライメントが崩れている。】

「アライメント」というのは「本来あるべき構造」のことを指します。

 

すなわち、下肢のアライメントが崩れている、というのは、膝や股関節など、脚部の構造が悪くなっているということを示します。

 

では、なぜ下肢のアライメントが崩れることが、ギックリ腰に繋がるのでしょうか。

 

下肢の歪みによって筋肉の使い方のバランスが悪くなり、その結果腰の筋肉の疲労も高め、ギックリ腰を誘発する原因となるからです。

 

たとえば、

 

 

足をくっつけて立っても両膝が開いてしまう「O脚

膝はくっつくが足がくっつかない「X脚

などは、足のアライメントが崩れている状態です。

 

このような状態の人は、ギックリ腰から回復した後も下肢のバランスが悪い状態で過ごしているわけですから、再発のリスクも非常に高いと言えます。予防の観点から見ても、下肢のアライメントを正常化させることはとても大切なことなのです。

 

 

【4.足のアーチが崩れている。】

最近、テレビや町中のスポーツショップ、シューズショップ、健康雑誌などでよく、「足のアーチ」という言葉を耳にしませんか?

 

足部は、横から見たときアーチ状になっていて、主に前足底(指の付け根)と踵による2点支持になっています。

歩く、走るなどの運動機能は、土踏まずのアーチが担っていて、アーチには

 

①内側縦アーチ 

②外側縦アーチ

③横アーチ

 

の3つがあります。

 

 

そして、足のアーチには三つの重要な機能があります。

 

第1の機能は、立った状態で姿勢をしっかり保持するための安定性

第2の機能は、歩行やランニング、スポーツなど運動の際に、動く力を地面に確実に伝える機能

第3の機能は、クッションのように働くことで体重や過度にかかる力を緩和して、衝撃を吸収する機能です。

 

1999年の東京厚生年金病院の調べによれば、足のアーチが正常だったのはたったの16%で、 実に84%の人のアーチが崩れている状態だったそうです。

 

この比率は、生活様式の変化やシューズの機能の変化(クッション性、デザイン性など)によって、現在ではもっと増加している可能性が高いです。

 

この足のアーチの崩れは、足部の機能低下、足の疲れやむくみ、外反母趾などの様々な足のトラブルだけでなく、腰痛などの症状を引き起こし、体全体に悪影響を与えています。

 

足のアーチが崩れた状態だと、体の重心が外側や前側になったりして、全身のバランスを保てず、骨格ではなく筋肉で身体を支えることになってしまいます。

 

また、「3.下肢のアライメントが崩れている」と同様、歩行時や立っている時に使用する筋肉のバランスも悪くなってしまい、結果として腰への負担も大きくなり、ギックリ腰の原因となってしまうのです。

 

※「足のアーチが崩れる原因はこちら」

立ちっぱなしでの辛い腰痛は解消できる?

 

 

◆ギックリ腰になってしまった!どうすればいい?

原因が様々ある分、起こる可能性も非常に高いギックリ腰ですが、実際になってしまった時にはどうすればいいか困ってしまいますよね。

 

痛みの強い急性期は、とにかく「絶対安静」が原則です。

 

ギックリ腰になると、腰部に炎症が生じて、周囲の筋肉が異常に緊張します(筋スパズムといいます)。

 

「痛い!」という身体の反応から身を守るために、脊髄反射によって持続的な筋肉の緊張が増加し、ずっと力が入っている状態になることが原因です。

 

適切な処置がされれば、炎症は2、3日ほどで沈静化し、痛みも落ち着いてきますが、安静が保たれていないと、なかなか痛みが治まらないどころか、さらに筋スパズムを強めてしまいます。

 

痛みと筋肉の緊張の悪循環に陥り、なかなか抜け出せなくなってしまうと、炎症が沈静化した後も痛みが尾をひき、痛みと緊張の軽減を大きく遅らせることになります。

 

ギックリ腰の際に最も重要な処置は、「安静にすること」と「冷却すること」です。

 

まずは、一番痛みが軽くなる姿勢をとって休みましょう。

 

一般的には、膝を曲げて横向きに寝る「胎児のポーズ」、四つん這いの姿勢が楽です。

特に四つん這いは、当院での施術の際にも用いる姿勢ですが、重力によって背骨の生理弯曲の形成も促してくれます。

 

また、患部の炎症を抑えつつ、痛みを軽くするために冷却します。

 

ビニール袋に氷と水を入れて、熱感の強い患部に当てます。冷却する時間ですが、患部のジンジンとした痛みの感覚が無くなって来たら一旦離しましょう。その後、患部の熱感が出て来たら、再度冷却します。

 

そして、痛みが落ち着いてきたら、少しずつ動かすようにしましょう。

 

筋スパズムによって、強く緊張してしまった筋肉の緊張をゆっくりとほぐしていくことで、症状を早く改善させることができます。

 

 

◆ギックリ腰を再発しないために

一度ギックリ腰を起こした方は、実は再発しやすい状態にあると言えます。

 

それは、先のギックリ腰の原因で解説した「背骨の生理弯曲」「下肢のアライメント」「足部のアーチ」などの身体の歪みやバランスの悪さから、骨格や筋肉が腰に負担をかけやすい状態であることが多いからです。

 

崩れてしまったバランスは、放置していても元には戻りません。整体でしっかりと身体のメンテナンスをし、原因を根本から取り除いていくことがギックリ腰の対策としてとても重要になります。

 

ギックリ腰を防ぐためには、まずは疲労を溜めない事、そしてその原因となっている骨格の歪みを整えてあげることが大切です。

 

「魔女の一撃」とも言われる辛いギックリ腰を防ぐためにも、定期的に身体のメンテナンスをしっかりしていきましょう。

 

また、早期の症状から取り除いていくことが、早期改善に繋がります。腰に違和感が出始めたら無理せず、当院にご相談くださいね。

 

Writer

小橋 悟

【資格】
・ 脳と身体の整体療法「QPR法上級認定」
・ ブレイン&ボディバランス研究所  会員
・ NPO法人日本心理カウンセラー協会 会員

子供の頃から母親のカラダの不調を見ていて、 施術家の道を志す。
現在は、月間約400回の施術をしながら、八千代院の院長を務めている。

ここまで磨き上げてきた施術技術・知識に加え、優しい人柄で、来院者さんからの信頼も厚い。
当社が開催するトップランナー整体実践塾やQPR法ベーシック講座、センターラインインソール資格取得セミナーなど、同業の治療家に対しての技術講師も担当している。

その功績を認められ書籍「腰痛解消!神の手を持つ12人 令和元年版」の1人に選ばれる。

   
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