肩が痛いけどレントゲンでは異常なし・・・。どうすればいの?

日常生活の何気ない動作や、アスリートの運動動作など、腕を上げる際に肩に痛みが出て困っているという方も多いのではないでしょうか?

 

・洗濯物を干したり、髪を洗うとき

・高いところから物を取るとき

・野球の投球やテニスのサーブ時

など……。

 

実は、その肩の痛みの原因は「痛みが出ている場所」ではない可能性があるのです。

 

「肩を痛めて様々な治療を試したけど、なかなか痛みがとれない。」「肩の痛みが慢性化している。」

「肩が痛くて腕を上げられない。」「レントゲンも異常なし」

そのようなお悩みを持つ方の、きっとお役に立てると思いますのでぜひご一読ください。

 

 

【目次】

 


◆肩甲骨以外の不調が肩に与える影響とは

「腕を上げる」というのは単純な動作ですが、様々な関節、筋肉が連動して動いています。

 

その動作時に最も重要になる部位は、肩関節・肩甲骨・鎖骨です。

 

腕をだらんと下ろした状態から、60度まで挙げる動作では肩関節だけで動かすことが出来ます。そこから真上まで120度腕を挙げる動作時には、肩甲骨と鎖骨も一緒に動き、合わせて180度の可動域になります。

 

 

肩甲骨や鎖骨周辺の筋肉が硬くなり関節の可動が制限されると、腕を60度以上動かした時に、肩関節に過度な負担がかかってしまい、肩の痛みの原因になってしまいます。

 

では、腕を動かす際に、肩甲骨や鎖骨を正しく動かすにはどうすれば良いのでしょうか。

 

マッサージや整体で、よく「肩甲骨はがし」という言葉聞きますよね。

 

そのため、肩痛で来院される方のほとんどが、「肩甲骨に原因があるのではないか」と疑っています。

 

これは間違いではありませんが、腕を上げる際には肩甲骨の動きの他にも必要な事があります。

 

 

人間は、身体の中心に土台となる骨盤があり、その上に胸郭が位置しています。

そのため、その土台となる骨盤を整え安定させたうえで、肩甲骨や鎖骨が正しい位置で動かせるように、胸郭の調整が必要になります。

 

逆に、いくら胸郭や肩甲骨・鎖骨の調整をしても、土台の骨盤が安定していなければ、整えた意味がなくなってしまいます。

 

更に、その骨盤を安定させるには、骨盤と連動し様々な動作時に使う股関節の調整をする必要があります。

 

まとめると

 

【股関節の調整をすることによって骨盤が整う】

【骨盤が整うことにより胸郭が安定する】

【胸郭が安定することにより肩甲骨や鎖骨が正しい位置に安定する】

結果、腕を挙げる動作時に肩関節、肩甲骨、鎖骨が連動しスムーズに動くようになるのです。

 

肩の痛みを解消する、東葉コンディショニングの全身を整える施術は、こちらをご覧ください。

 

◆肩の痛みに対する整体院東葉コンディショニングの施術の考え方

整体院東葉コンディショニングでは、肩の痛みを作り出している原因はどこにあるのかを問診、検査によって判断し、整体施術を行います。

 

上記では、肩の痛みは肩甲骨だけでなく股関節や骨盤なども影響している可能性が高いことを説明してきました。

 

腕を挙げるという単純な動きでも、様々な部位が関係していることが分かったと思います。

 

したがって、肩関節周りの筋肉の緊張だけが肩の痛みの原因になっているのか、そうでない場合はどこが原因になっているのかを明確にするため、腕を挙げる動作、カラダを左右に回旋する動作、重心バランスのチェックなどを行います。

 

ここで、実際に肩の痛みで来院された方の症例を紹介します。

 

【症例:物を取ろうと手を上げた時の肩の痛み 70代男性 千葉県八千代市】

 

一年以上前から、物を取ろうと腕を挙げたり、長時間座ってから腕を伸ばそうとすると肩に痛みが出ていたAさん。

デスクワークで長時間座ることが多く、仕事中もふとした時や、腕を上げた時に痛みが出る状態でした。

 

検査で、実際に腕を上げてもらうと、動作の最後の方で痛みは出るものの、頭のすぐ横までは手は上がる状態でした。

もし、肩関節や肩甲骨に大きな異常があれば、ここまで腕を挙げることができなかったり、もっと低い位置で痛みが出るはずです。

 

そこで、股関節の動きを補助してあげて、再び挙上してもらうと、痛みが半分以下になり、可動もさらに上げられるようになりました。

 

長時間、長い年月のデスクワークによって、股関節周りが固まってしまい、背中の筋肉の動きを妨げてしまって、痛みとなっていたのです。

 

Aさんの整体施術では、臀筋、ハムストリング、ふくらはぎと、下肢の筋肉からよくゆるめていき、固まった股関節の可動を出していくことから行っていきました。

 

股関節周りの筋肉をよくゆるめていき、股関節を動かす練習をしたところ、肩に一切触れていないにも関わらず、痛みが2割程度まで落ち着き、腕も頭の後ろにくるまで上げられるようになりました。

 

それから、腕のねじれ、肩周りの緊張を解消していくと、痛みはなくなりました。

そして、自宅でできる骨盤・股関節のエクササイズを行ってもらいました。

 

現在は月に2回の体のメンテナンスで、ほとんど痛みを気にすることなく働かれています。

 

【激しい肩の痛みで満足にテニスを楽しめない。 20代男性 東京都 中央区】

 

幼いころから本格的にテニスを続けており、社会人になってからも趣味でテニスを楽しんでいるMさん。

1年ほど前から、テニスのサーブで肩に強い痛みが出るようになり、満足にテニスを楽しめないと悩み来院されました。

 

Mさんのカラダを診てみると、両肩とも肩が前に入る「まき肩」になっており、肩や肩甲骨周辺の筋肉が硬く緊張している状態でした。

 

 

また、肩だけではなく、股関節から臀部周辺の筋肉の緊張も強く出ており、全身の左右バランスが崩れている状態でした。テニスは、縦横無尽に動き回るスポーツなので股関節への負担も大きく掛かります。

 

Mさんの股関節や臀部、下肢の筋肉も強く緊張している状態になっていました。

 

Mさんの1回目の整体施術では、骨盤、背骨、胸郭の左右バランスを整えた後、股関節と臀部の筋肉をよく緩め、股関節の可動調整を行いました。

 

股関節や臀部周辺の筋肉を緩めることにより、上半身と連動する筋肉の動きが改善されるので、腕を上げる動作をスムーズにすることが期待できます。

 

Mさんの1回目の整体施術直後、カバンを持ち上げる際に「あれ?持ち上げやすい!」とビックリされており、その後テニスを行った際も、サーブの時に全く痛みが出なかったとのことでした。

 

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Mさんの2回目の整体施術

1回目の整体施術後、3回テニスを行ったそうですが、痛みは出ることは無かったものの、3回目に肩に違和感が出始めたとのことでした。

 

整体施術は、股関節と臀部をよく緩めた後、胸郭と肩甲骨の調整、腕から肩の筋肉の弛緩、肩甲骨と上腕骨の連動調整も行いました。

 

施術後は、肩の違和感もなくなり、その後テニスも問題なくできているとのことです。

 

Mさんは、肩に痛みが出てから様々な治療院で診てもらったそうですが、なかなか改善できずにいました。また、股関節が肩痛に影響があるということも、当院で初めて説明されたとのことでした。

 

Mさんは、現在も痛みが再発しないように定期的に来院されています。

 

AさんとMさんに紹介したエクササイズは、こちらの動画をご覧ください。

肩痛予防にはもちろん、腰痛予防にも効果的です。

 

「骨盤コロコロエクササイズ」

 

「シムス位エクササイズ」

 


◆まとめ

肩が痛くなり病院へ行ってもレントゲンに異常がない場合、その痛みの原因は肩だけではなく、股関節や背中など他の場所も影響していることが多いです。

 

肩は、日常動作などがきっかけになるだけでなく、ある日突然痛くなることもあります。

 

普段から肩に負担をかけ続けていると、気づかないうちに痛みのリスクが積み重なっていきます。

 

肩に痛みがあり、マッサージや整骨院など様々な治療を試したものの良くならない方や、痛みはないけど腕が挙がらないという方も、ぜひお気軽に東葉コンディショニングまでご相談ください。

 

 

Writer

小橋 悟

【資格】
・ 脳と身体の整体療法「QPR法上級認定」
・ ブレイン&ボディバランス研究所  会員
・ NPO法人日本心理カウンセラー協会 会員

子供の頃から母親のカラダの不調を見ていて、 施術家の道を志す。
現在は、月間約400回の施術をしながら、八千代院の院長を務めている。

ここまで磨き上げてきた施術技術・知識に加え、優しい人柄で、来院者さんからの信頼も厚い。
当社が開催するトップランナー整体実践塾やQPR法ベーシック講座、センターラインインソール資格取得セミナーなど、同業の治療家に対しての技術講師も担当している。

その功績を認められ書籍「腰痛解消!神の手を持つ12人 令和元年版」の1人に選ばれる。

   
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