皆さん「ストレートネック」という症状をご存知ですか?
パソコンやスマートフォンの普及により増え、長時間の画面を向く姿勢により引き起こされる症状です。
日本人の実に8割がこのストレートネックの兆候があると言われ、慢性的な首、肩こりや頭痛、眼精疲労に悩まされている方が多いです。
そして、ストレートネックの方に共通して言えるのが、普段から猫背の姿勢になっているという事……。
そのため、ストレートネック改善には、まず普段からの姿勢改善が必須になります。
今回は、この「現代病」とも言えるストレートネックについて、猫背との関係性も合わせて書いてみたいと思います。
【目次】
◆ストレートネックとは?
ストレートネックとは、文字通り「首の骨(頸椎)が真っ直ぐになってしまっている」状態を指します。
通常、人の頚椎には30度〜40度のゆるやかなカーブ(生理弯曲)があり、頭の重さを支えています(上左図)。
しかし、このカーブが30度より小さくなり生理弯曲が失われると、『ストレートネック』と呼ばれる状態になるのです(上右図)。
パソコン作業時やスマホ操作時によくあるうつむいた姿勢は、首の筋肉や関節へ大きな負担をかけストレートネックを招きます。
特に頭の重さを支える筋肉が弱い女性の方が、男性よりもストレートネックになりやすいのが特徴です。
また、多くのストレートネック患者は慢性的な首痛や肩こり、頭痛、背中痛などの症状に悩まされています。
こうした方は首・肩の筋肉や関節に過度な負担をかける、猫背で顎が前方に出た姿勢をしていることがほとんどです。
さらに頸椎が逆カーブになるほどの姿勢になると、「斜角筋症候群」と呼ばれるような両手の痛みやしびれなどの症状や、めまいや耳鳴り、吐き気を訴えるケースも出てきます。
ストレートネックを解消する東葉コンディショニングの整体施術は、こちらをご覧ください。
◆ストレートネックと猫背の関係
ストレートネックに大きく関係してくるのが猫背の姿勢です。
カラダを真横から見た時、背骨には「生理的弯曲」と言われるS字カーブ(上図左)があり、これが頭の重みを支えています。
ところが、猫背(上図右)で背中を丸まってしまうと、胸椎が後ろに大きくカーブし、肩が前に入ってしまうため生理弯曲が崩れてしまいます。
生理弯曲が崩れると、胸郭部分を起こして胸を張ることが難しくなるので、うつむくような姿勢になります。
こうした姿勢が癖付くと、常に体重の約10%もある頭の重みを、首や肩に掛け続けることになるのです。
特にパソコン作業中は、背中を丸め、顔だけ起こして画面を見るような状態が続くため、姿勢の悪さとストレートネックを両方加速させてしまいます。
こうした症状の悪化は、頭の重みにより頸椎の関節と関節の隙間を狭めてしまい、それにより頸椎の上部で神経圧迫などを引き起こすと、耳鳴りや目まい、頭痛(緊張性頭痛)、自律神経失調症などを、下部の圧迫は首や肩のこり、手・腕のしびれが出やすくなります。
また、頸椎と頸椎の間にある椎間板が圧迫された場合、「首のヘルニア(頸椎椎間板ヘルニア)」になるケースもよく見られます。
◆ストレートネックのセルフチェック方法!
ストレートネックかどうかの判断は、レントゲン写真を撮ればすぐにわかります。
しかし、病院に行く時間もないくらい、デスクワークやパソコン作業で忙しい……という人ほど、ストレートネックが疑われるのも、また事実です。
ここで簡単なセルフチェック法をご紹介しますので、自分の首の状態を知るためにも、一度行ってみてください。
❶壁に背中と踵が付くように立ちましょう。
➋一歩前に踏み出し、その姿勢のまま踵が壁に付くまでゆっくりと下がっていきます。
❸踵が壁に触れたら後頭部、肩甲骨、お尻が壁についてるか確認します。
特に意識しなくても頭が壁に付いていれば、頸椎のカーブが正常な状態です。
しかし、後頭部と壁の間に明らかな隙間が出来ていたり、意識的に首を後ろに倒さないと壁に頭が付かない場合は、ストレートネックの可能性が非常に高くなります。
◆東葉コンディショニングのストレートネック回復理論
多くの治療院やマッサージ店などでは、「ストレートネック」であれば首を中心に施術します。
しかし、ツラい症状が出ている箇所を揉んだり、シップを貼るなどしても、その効果は一時的なものに過ぎず、むしろ慢性化する恐れがあるので注意が必要です。
人間の身体バランスは「ダルマ落とし」と共通しています。どこかが右にずれると、どこかが左にずれ、どこかが前に出ると、どこかが後ろに出て、倒れないようにバランスを保っています。
人間の身体は下から、足、膝、股関節、骨盤、脊椎、胸郭、頭とつながっていきますが、一部が歪んでい場合、他の部位を違った方向に歪ませることでようやくバランスを保つことができるのです。
例えば骨盤が右に歪んでいれば、その上にある胸郭は左に、更に上にある頭部は右に……、というように、全体を歪ませないとバランスを取ることは難しくなります。
このように一部分の歪みは全身の歪みを招くため、骨盤や脚の歪みを放っておいた結果、頸椎の周囲にある筋肉や関節に過度な負担が掛かってしまうというのは珍しいことではありません。
逆に言えば、脚や骨盤を整えたことで頭部が本来に位置に戻り、ストレートネックが解消されるという事も大いにあるのです。
東葉コンディショニングでは痛みが出ている部分(症部)ではなく、症状を作り出している原因を見つけ出し施術をする「根本療法」を行います。
うつむく姿勢などで真っ直ぐになった頸椎に、本来あるべき弯曲を付けていく必要があるという考えの基、首だけではなく骨盤や胸郭、背骨など、身体全体の歪みを整えていきます。
身体全体のゆがみを整え、姿勢を矯正し、首を支える土台を安定させることで、頸椎にかかる過度な負荷を取りのぞき、症状の緩和や改善、再発しない健康な体を獲得できると考えているのです。
ストレートネックで首や肩が痛いからといって、痛い箇所ばかりを治療していても効果は一時的です。
やはり全身のバランス調整が必要になります。
◆首痛ゴッドハンドによるストレートネック施術法
施術ではまず、骨盤や胸郭、背骨などの全身の歪みを整えていきます。カラダ全体のバランスを整えて土台を安定させ、首や頭も本来の位置に戻していきます。
バランスが整うと首周辺の関節や筋肉への過度な負担が減り、血液やリンパの流れが改善されるため、自然治癒力も高まります。
- 脊柱の生理彎曲の正常化
背骨は、体重の10%といわれる頭の重さを支えています。成人の頭の重さは6~8kg = ボーリング玉の16ポンド(7.2kg) 。その頭の重さを支えているのが、脊柱の生理弯曲と言われるS字カーブの構造です。
このS字カーブを持っている動物は人間だけであり、バネの要領で衝撃を和らげたり、バランスを取る役割を担っています。
その中でも重要なのが、腰椎と仙骨が接する部分に適度な角度がついていることです。この角度によって、理論上体重の約3倍の重力が加わるはずの仙骨部分の力が、吸収分散されるのです。
このように、腰部の生理弯曲を本来の形にすることは、その上にある胸部や頚部を安定させることにつながります。
施術では、脊柱の生理弯曲の正常化を図るため、写真のように施術台に上半身の半分程度が乗るように、四つん這いの姿勢になってもらいます。
四つ這いの姿勢をとることで、内臓から骨盤に掛かる圧迫を一時的に緩和することができ、骨盤周りの調整や生理弯曲の形成が行いやすくなります。
この姿勢では、体の前側に重力が掛かるため、後弯していた腰部脊柱が徐々に前弯を取り戻し、元の自然なS字カーブが形成されていきます。
- 骨盤、背骨の動き改善
ストレートネックの方の特徴として、生理弯曲の消失、骨盤のゆがみ増大、背中周辺筋肉の硬化が上げられます。
これらの状態を解消していくために、カラダ全体のバランス調整をするとともに、腰背部から背中全体の筋肉の緊張を取り生理弯曲の正常化、骨盤のゆがみ解消、脊椎一つ一つの可動向上を図っていきます。
- 骨盤調整シムス位
うつぶせで脚を開いた状態にし、骨盤をゆっくり揺らしていきます。左右同じようにおこなうことで、骨盤のゆがみが整えられていきます。
この手法で、骨盤のゆがみを整え背骨の動きを改善し、さらに腰背部の筋肉の緊張をとっていきます。
- 胸郭可動調整
東葉コンディショニングでは、胸郭の歪みがストレートネックに大きく影響すると考えているため、その歪みを整え、可動の正常化を図ります。
胸郭とは、胸椎(脊柱の一部)、胸骨、肋骨からなる胸部の骨格のことをいい、骨盤とともに体幹部を構成しています。
胸郭のゆがみは、胸郭の上に乗る頸部から頭部のバランス不良を招いたり、肩甲骨や肩関節の動きを制限します。
家に例えると胸郭は屋根、骨盤は土台、その間にある脊柱が柱に当たります。胸郭である屋根が歪むと、柱である脊柱も歪み、過度な負担が掛かるようになります。
ストレートネックは、頚部に過剰な負荷がかかった結果なので、この胸郭のゆがみを解消し背骨全体への過剰な負担がかからないようにしていくことは、ストレートネックの症状を改善させていく上で重要になります。
- 頚椎調整
カラダ全体の歪みを整えたあと、頚椎の歪みの微調整や頚部周辺の筋肉の緩和をゆっくりおこない、本来あるべき状態に戻していきます。
◆自分で簡単にできるストレートネック予防・解消ストレッチ
~注意点~
*痛みのない範囲で!
痛いことはなるべくしない方が、早い症状回復が見込めます。普段から痛い姿勢や動作は避けるようにしましょう。我慢してやる必要はありません。
*適度な回数で!
たくさんやればやるほど、良くなる訳ではありません。1回やって、次に行うまでは30分以上あけ、1日数回に分けてやる方が効果的です。
◎マクラ チンイン
◎マクラ コロコロ
■ストレートネック症例
【ストレートネックが原因の首の痛みと頭痛 30代女性 Mさん】
IT企業に就職し、20代前半からデスクワークをしてきたMさん。
ウェブデザインの担当をしていた時には、ディスプレイの大きいデスクトップ型パソコンを使っていましたが、3年前から営業職に変わり、ノート型パソコンを使うようになりました。
元々猫背だったMさんですが、ノート型パソコンを使い始めてからは、更に姿勢が悪くなったと言います。
ディスプレイが小さく、パソコンに向かっている時間が長くなるほど、顔がディスプレイに近づいてしまいます。視力が悪かったのも猫背に拍車を掛けました。
営業職になって、半年が過ぎた頃のことです。朝起きると、首が痛くて動かせなくなりました。その時は寝違えだと思って放っておいたのですが、一週間後には首の痛みが再発、更に頭痛が頻発するようになりました。
Mさんは首の痛みと頭痛は別の原因だと考えていました。
そのため、まず頭痛を治すために内科を受診しましたが、お医者さんからは、この頭痛は首の筋緊張が原因だろうと言われ、整形外科を受診するように勧められました。
整形外科で首のレントゲンを撮ると、「これは完全にストレートネックですね。」と言われましたが、Mさんはストレートネックという言葉を知っているだけでした。
そのため、お医者さんはレントゲンを見せて、正常な首とストレートネックを比較してくれたそうです。
正しい首は生理弯曲と言われるカーブが見て取れましたが、Mさんの首には生理弯曲が全くありませんでした。
湿布薬と週に2回の首のけん引治療を3ヶ月続けましたが、頭痛が治まらず、どうしようかと悩んでいたMさん。
そこで会社の同僚に話をしたところ、その同僚も同じくストレートネックで困っていて、東葉コンディショニングでよくなったという話を聞き、すぐに電話をして予約を入れたそうです。
東葉コンディショニングでは、首の生理弯曲だけでなく、背骨全体の弯曲を見ます。ストレートネックを根本的によくするには、カラダをよい姿勢を取れる骨格に変えていく必要があるからです。
Mさんの場合、両肩、両腕が内側に入り込んで胸の筋肉も収縮、頭は前方に出て、その結果ストレートネックになり、首の後ろ側の筋肉が異常緊張していました。
更にこのことが引き金となって、首から頭につながる血流を悪化させ、頭痛を引き起こしていました。
まず、体幹部を整え腕のねじれを取り、肩、胸を開くようにしました。この時点で、呼吸が深くなり、肩から首にかけて温かくなったというMさん。
2回目以降、上記調整に加え背骨の調整、首の生理弯曲を作る施術を行いました。
4回目までに頭痛が半減し、仕事中の集中力を取り戻したとのことでした。
その後も施術を定期的に続け、初回の来院から1カ月後には、頭痛は完全に無くなりストレートネックも8割程度改善しました。
よい姿勢でいるには骨格を変えて、それをキープできるようにすることが大切だということを理解したMさんは、それを維持するために2週に1度の通院を欠かしません。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
■ストレートネックに効く枕「センターラインピロー」
ストレートネックでお悩みの方にオススメなのが、東葉コンディショニングで販売している、寝るだけで姿勢が良くなる枕「センターラインピロー」です。
この枕は、頚椎の正しい前弯を形成するために、かまぼこ型をしています。首の下にこの枕を置くことで頭の重みで背骨を牽引し、頚椎の正しい弯曲を形成してくれます。
また、寝ながら頭を左右に揺らせば、頚椎周辺の緊張が緩和され、頭痛や肩こりの解消にもつながります。
現代人はデスクワークが多く、ストレートネックが原因で肩こりや頭痛に悩んでいる方が多いです。センターラインピローを使って根本的な原因を解消しましょう!
■ストレートネックでお悩みの方は当院にご相談下さい。
いかがでしたか?整体院東葉コンディショニングにおける、ストレートネック・スマホ首による首の痛みや慢性的な首こり・頭痛に対する考え方をお伝えしてきました。
エクササイズや症状、原因など、皆さまの参考になれば幸いです。
なかなか症状が改善しないと不安が募ります。
一人でお悩みにならずに、施術実績が多い当院にぜひ一度ご相談していただければと思います。