大きくあくびをしたときに、顎が「カクン」「ガクッ」となったり、顎の痛みが気になるという経験がある人は、多いのではないでしょうか。
こうした症状を引き起こす「顎関節症」は、軽症ならば自然に治ることもありますが、放置し重症化すると「食事が取れない」「うまく喋れなくなる」ことがあります。
整体院東葉コンディショニングに来院される方は、
「硬い物が噛めずにゼリーやお粥など柔らかい物しか食べられない」
「口が開かないので人と喋りにくい」
など重症化している方も多く来院され、回復に至っています。
顎関節症の症状の紹介や、改善のための整体ストレッチも掲載していますので、ぜひ読み進めてみてください。
【目次】
◆顎の痛みがツラい「顎関節症」とは
顎関節症とは、以下に挙げる代表的な症状をとりまとめた病名です。
・「顎が痛む(顎関節痛・咀嚼筋痛)」
・「口が開かない(開口障害)もしくは真っ直ぐに動かない(顎運動異常)」
・「顎を動かすと音がする(顎関節雑音)」
こうした症状が1つ以上あり、また、同じような症状が出ることがある顎関節症以外の病気がない時に「顎関節症」と診断されます。
命に関わるような恐ろしい病気ではありませんが、硬い食べ物が噛めない、大きな食べ物が食べにくい、また、顎の音が煩わしいなどの症状が現れることがあります。
そのため、症状が進むと食べられるものが限られることで、栄養バランスが崩れるなど、健康への影響も小さくはありません。
「顎の痛みがあるけれど、これって顎関節症なの?」と、疑問に思ったあなた。
顎関節症では多くの方が、こめかみ、耳の前の部分、顎のエラ部分に痛みを訴えています。
下の写真で赤く示した部分と、あなたの痛みの部分が一致しているのであれば、顎関節症の可能性は高いと考えて良いでしょう。
◆顎関節症の原因
以前は、「噛み合わせの悪さ」が顎関節症の原因と考えられていました。しかし「噛み合わせの治療」を行ってもなかなか改善しない方が多く、最近では、他に原因があると考えられるようになってきました。
大きな原因として考えられるのは、猫背やストレートネックなどの姿勢の悪さです。
本来、人の背骨は、首から腰にかけて前後に緩やかな弯曲があります。横から見ると頸椎(首)は前弯、胸椎(背中)は後弯、腰椎(腰)は首と同様に前弯しており、全体的にみると背骨はS字のカーブ(生理弯曲)を描いています。
ところが、パソコン作業などで背中が丸くなり猫背になると、胸椎が大きく後ろにカーブして、肩や腕が前に入り、頸椎の生理弯曲が崩れてしまいます。
正常な頸椎には30~40度の生理弯曲がありますが(イラスト左側)、こうした悪い姿勢を続けていると、30度以下の「ストレートネック」(イラスト右側)となってしまいます。
ストレートネックについてはコチラをご覧ください↓
顎関節は、頭蓋骨そのものである「上顎骨」と、頭蓋骨にぶら下がるようにして成る「下顎骨」から構成され、様々な筋群により頸椎との間を支えられています。
頭部と頚部をつなぐ部分近くにあり、頭蓋骨や頚椎(背骨)の歪みの影響を大きく受ける関節です。
そのため、ストレートネックになると、頭蓋骨や頸椎の中心軸のズレや筋緊張が起こり、上顎骨と下顎骨が正しく合わずに「噛み合わせが悪い」状態になります。
本来、1日のうちで、上の歯と下の歯が触れている時間は、食事中も含め20分程度と言われていますが、こうした噛み合わせの悪さは、上下の歯が常にぶつかった状態になりやすく、顎への負担から顎関節症を引き起こしてしまうのです。
顎関節症の改善方法
顎関節症の原因となるのは、ストレートネックだけではありません。特別なものではなく、日常生活で考えられるいくつかの原因を見てみましょう。
☑頬杖
☑食いしばり
☑歯ぎしり
☑顎の怪我
☑TCH(上下歯列接触癖)
☑ストレス
☑うつ状態
例えば、上記の「片側だけで噛む習慣や癖」は、歯の治療などをしていると起こりやすく、癖になってしまうと治療が終わっても、片噛みを続けてしまいがちです。
様々な要因が顎関節症に繋がることがわかりますね。
◆日常生活の改善点
日常生活の何気ない動作や、姿勢が身体を歪ませてしまうのであれば、普段からの姿勢を見直し、早期改善・再発防止に努めたいところです。
顎関節症はここ数十年で急増しており、日本人の2人に1人は経験すると言われています。発症層は、10代後半から増え始め、20~30代が最も多く、男性よりも女性に多い傾向にあります。
この数字から、近年急激な普及を遂げたパソコン・スマホ・ゲームなどが関係していると推測できそうです。
スマホやパソコン、ゲームをする際、猫背になっていませんか?
顔が下を向きすぎないように、画面や椅子の高さを調整し、猫背にならないように気を付けることは重要です。
また、仕事や勉強で長時間イスに座っていることが多い人は、1時間に1回は休憩を挟み、同じ体勢による姿勢の悪化、筋肉が固くならないようにしましょう。
その他にも、スマホを見ているとき、考え事をしているときに「頬杖」をついている方は要注意です。顎関節がズレたり、咀嚼筋を圧迫して負荷がかかってしまいます。
意外と多いのが、「通勤、通学中のバスや電車で寝る」行為です。
うつむいて眠ると、頭の重みで首の弯曲が本来あるべきカーブと反対の方向に伸ばされます。こうしてストレートネックが誘発されると、身体バランスが崩れるだけでなく、首肩周りの緊張を強め、顎関節の歪みを強めてしまいます。
そして、1年を通して気を付けたいのが「冷え」です。冷えは筋肉を緊張させるため、冬だけでなく、クーラーや扇風機を使用する夏も注意が必要です。
冬の時期はマフラーやネックウォーマーを上手に利用する、夏場はクーラーや扇風機の風が直撃しないように、など、工夫が出来ると良いですね。
どの注意事項にも共通するのが「筋肉の緊張」ですが、これは入浴で解消することができます。毎日15~20分、熱くない程度の温度の湯船に浸かることで、筋緊張を和らげ、血行を促進します。
顎関節症だけでなく、疲労回復など全身に良い影響を与えますので、1日の終わりにはゆっくり入浴しましょう。
◆顎関節症に有効な整体ストレッチ
顎の痛みが気になる方の多くは、首肩周りに症状も併発している事が多いため、頚椎周りの状態を整える整体ストレッチを中心にご紹介します。
動画を見ながら実践してみてください!
【顎関節症対策の首、肩、頭部周りを緩めるストレッチ】
<効果>
・首、肩、頭部周辺筋肉の緩和
【顎関節症のケアにも!頚椎を整えるセンターラインピロー】
寝るだけで姿勢が良くなる枕の「センターラインピロー」を合わせて使用すると、早期改善が見込めます。
自分の頭の重みでストレッチされるので、安心・安全!
首肩周りはもちろん、腰痛や疲労回復にもオススメです。
整体院東葉コンディショニングまたはこちらでお買い上げいただけます。
~注意点~
*痛みのない範囲で!
痛いことはなるべくしない方が、早い症状回復が見込めます。普段から痛い姿勢や動作は避けるようにしましょう。我慢してやる必要はありません。
*適度な回数で!
たくさんやればやるほど、良くなる訳ではありません。1回やって、次に行うまでは30分以上あけ、1日数回に分けてやる方が効果的です。
◆まとめ
顎関節症には、身体のバランスが大きく影響していることが、おわかりいただけたと思います。
「顎が少し痛いけど……」と放置し悪化すると、食事や会話も困難になり、日常生活でかなりの苦痛を強いられます。
また、現在治療中だけどなかなか改善されない方にも、必ず原因があります。
「顎関節症による顎の痛みをなんとかしたい!」という方は、ぜひ整体院東葉コンディショニングに一度ご相談ください。